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M8、それは8シリーズの真価を味わえるクルマだ

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 6月よりデビューしたM8。BMW最上位である8シリーズの中でもさらに最上位に位置するM8はグランドツアラーとしても、スポーツカーとしても、全く新しい魅力を持っている。その実力を幾度もBMWの試乗会に足を運んでいる自動車評論家、西川淳が確かめた。

発売するグレードはベースグレードのM8と、上位グレードのM8 コンペティションの2種類。M8が2230万円、M8 コンペティションが2433万円。
発売するグレードはベースグレードのM8と、上位グレードのM8 コンペティションの2種類。M8が2230万円、M8 コンペティションが2433万円。
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待望の新型M8

 M850i xドライブにポルトガルで初めて乗ったときのこと。エストリルのサーキットと郊外のカントリーロードで試したのち、ボクは8シリーズの開発陣にこう告げたものだった。

エキゾースト音をMスポーツ・エキゾースト・システムにより好みに応じて変更できる。スポーツやスポーツ・プラスモードではスポーツカーらしいサウンドが楽しめ、コンフォートモードを選べば控えめなサウンドになる。
エキゾースト音をMスポーツ・エキゾースト・システムにより好みに応じて変更できる。スポーツやスポーツ・プラスモードではスポーツカーらしいサウンドが楽しめ、コンフォートモードを選べば控えめなサウンドになる。
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 「確かに非常によくできたグランドツアラーではあるけれど、貴方たちが言うほど強烈なスポーツカーというわけではありませんね」。けなしたわけじゃなく、これでも褒めたつもりだった。エンジニアたちは一瞬けげんな顔を見せたものの、ほどなく立ち直って、理解力の乏しい生徒にもう一度言い聞かせるかのごとく、プレゼンテーションと同じ内容をことさら丁寧に語り始めた。

ボディサイズは全長4867×全幅1907×全高1362mm。クーペながら積載容量は420?と大柄なだけある。
ボディサイズは全長4867×全幅1907×全高1362mm。クーペながら積載容量は420?と大柄なだけある。
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 きっと、「そんなことは分かっているんだよ」、という思いを表情から読み取ったのだろう。開発担当の説明を横で聞いていたひとりのエンジニア、その前の夜、ディナーで同席となりクルマ話で盛り上がったM担当が、ボクにこう耳打ちした。

 「M8を待ってくれ」。その様子から内容を察したのだろう。8シリーズの開発陣さえ真価はM8で分かるとばかりに、頷いた。

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ルックスから漂う存在感

 思い返せば8シリーズのデビューは昨年(2018年)のル・マン24時間レースだった。それもGTEクラスのレーシングカーM8GTが8シリーズとして先に走り始めたのだ(会場においてThe 8の世界初披露もあった)。

 要するにBMWの開発陣は、新型8シリーズを単なるビッグクーペネームの復活ではなく、また、6シリーズの後継でもなく、まったく新しいスポーツカー&グランツアラーとして発表したかった、というわけである。こんどの8シリーズは、豪華なGTだけれども、根っこはスポーツカーなのですよ、と……。

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 そして、2019年9月。再び(否、8シリーズコンバーチブルの試乗会も途中であったから3たび)ポルトガルにやってきた私は、ようやく待望のM8と対面することになった。

 ボディサイズはM850iとさほど変わらない。けれども、大きく口を開けたバンパーグリルや4本出しの大きなマフラーエンド、大径タイヤから見える巨大キャリパー、などなど、大大大づくしで明らかにノーマルモデル(といってもMパフォーマンスモデルだが)とは異質のオーラを放っている。なかでもコンペティションという625psのグレードはグリルやモールがグロスブラックに塗られていて、いかつい。路面への四肢の構えからして違って見えるのだ。

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 試乗会場はアルガルベのサーキットとその郊外路だった。スーパーカーの試乗会でよく訪れる地でもあったから、M8の実力のほどを知るには最適の場所でもあった。

 試乗車はM8コンペティション。クーペだ。スペックはM5と同じ、とはいえ、パワートレーンの搭載位置ははるかに低いし、そもそもクーペだから重心位置も低い。サーキットではより楽しめるに違いない。

搭載するエンジンは4.4?のV型8気筒ターボエンジン。最高出力625ps、最大トルク750Nmを発揮する。0-100km/h加速は3.2秒、0-200km/h加速は10.6秒。
搭載するエンジンは4.4?のV型8気筒ターボエンジン。最高出力625ps、最大トルク750Nmを発揮する。0-100km/h加速は3.2秒、0-200km/h加速は10.6秒。
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8シリーズの威厳を感じる性能

 はたして、M8は、加速性能の素晴らしさのみならず、キレ味のいいスポーツカーであることもサーキットで証明してみせた。先導するのは同じM8を駆るプロドライバーで、習熟ラップから容赦なくペースを上げていく。4WDモードをノーマルにさえしておけば、後輪が耐えきれなくなると同時に前輪へと力が配分されるから、極めて安全に速いラップを刻んでいける。

ブラックとベージュのインテリアは、M8 コンペティション専用に用意されたもの。センターコンソールなどにはアルカンターラを使用している。
ブラックとベージュのインテリアは、M8 コンペティション専用に用意されたもの。センターコンソールなどにはアルカンターラを使用している。
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 けれどもそれじゃ楽しくない。M5と同様に完全なFR(後輪駆動)にすることもできるのだが、それをやってM5でエラい目に遭ったことがある。インストラクターも絶対に使うなと念を押した(そんなモード、誰が使うの?とツッコミたくなる。プロ専用だ)。そこで4WDスポーツを選んだ。

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 これが実に楽しい。タイトで逆カント気味のコーナーでは、面白いようにオシリが滑る。それに合わせて軽くカウンターステアを切れば、“はい、楽しかったでしょう?”とばかり、即座に体制を(クルマが)立て直し、進むべき方向へと導いてくれる。素早く、安全に、しかも楽しく。クルマの制御が見事であることと、プロではないドライバーがサーキットで高性能マシンを操って楽しみを覚えるということは、決して背反しない。高価なクルマである。安心して楽しめたほうが良いに決まっている。その先を目指す人は、レーシングカーでも買ってトレーニングすればいいだけの話だ。

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 加速もまたすさまじい。音も速さも爆発的で、これまでこの場所で試乗したスーパーカーたちに優るとも劣らない。完全にスーパーカーの領域。そして走りは正にスポーツカー。復活した8シリーズの原点がM8だとすれば、なるほど8シリーズのプレゼンテーションにも合点がいく。

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トランスミッションは8速Mステップトロニックを組み合わせる。Mモード・ボタンを操作すれば、ロード、スポーツ、トラックなどドライビング・アシスト・システムの介入度合いを選択できる。
トランスミッションは8速Mステップトロニックを組み合わせる。Mモード・ボタンを操作すれば、ロード、スポーツ、トラックなどドライビング・アシスト・システムの介入度合いを選択できる。
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 サーキットからの帰りはM8カブリオレだった。オープンにして走れば、わずかながらボディの硬さがとれて、ほどよい乗り心地になる。荒れた路面で不快になることもなく、これなら一人で楽しむ以外にも使えそう。グランドツアラーとしてももちろん、優秀というわけだ。

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 もっとも、お値段も軽く2000万円オーバーと、ちょっと昔のスーパーカー級に。6シリーズからは考えられないプライスタグだよね、とこぼすと、だから8シリーズっていうんじゃない、と至極もっともな答が助手席の同業から返ってきた。

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 文・西川淳 編集・iconiC

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