PR

報道めぐりNHK会長を注意 郵政の抗議受け経営委

PR

NHK放送センター=東京都渋谷区 
NHK放送センター=東京都渋谷区 

 かんぽ生命保険の不正販売問題を報じたNHKの番組をめぐり、NHKの最高意思決定機関である経営委員会(委員長・石原進JR九州相談役)が昨年10月、日本郵政グループの抗議を受け、「ガバナンス(企業統治)強化」の趣旨で上田良一NHK会長を厳重注意していたことが26日、分かった。

 経営委による会長への注意は異例。経営委は番組の編集に関与できないと放送法で定められているが、石原委員長とNHKは同日、「(NHKの)自主自律や番組の編集の自由を損なう事実はなかった」とする趣旨のコメントを出した。

 問題となったのは、昨年4月放送の「クローズアップ現代+」の「郵便局が保険を“押し売り”!? 郵便局員たちの告白」。番組では続編準備のため、情報提供を呼び掛ける新たな動画を番組ホームページに投稿したが、投稿後の昨年7月11日、日本郵政側は上田会長にあてて、動画の削除などを申し入れる文書を送付した。

 関係者などによると、番組担当者と郵政側のやり取りで、番組担当者が「会長は制作に関与しない」といった説明を行った。放送法では番組制作・編集の最終責任者は会長と定められており、郵政側はこの説明を問題視。10月に経営委にあて、文書でガバナンス強化を要請。これを踏まえ、経営委は上田会長に「適切な視聴者目線の対応を行うよう」伝え、注意した。

 一方、日本郵政は26日、かんぽ保険の不適切販売問題をめぐるNHKへの申し入れについて「事実に誤りがあった。NHKの取材・制作現場への圧力を目的としたものではない」と説明。NHKの経営委や上田会長からは、NHKのガバナンス体制についての説明に関する申し入れについて、その趣旨を理解したとする旨の文書をそれぞれ受けたという。

 NHK経営委員会

 NHKの最高意思決定機関。放送法などによると、衆参両院の同意を得て首相が任命した財界人や学識経験者ら12人で構成される。任期は3年で、委員長は委員の互選。経営の基本方針や予算・事業計画などを議決するが、個別の番組の編集内容には干渉できない。執行部のトップであるNHK会長は経営委の経営方針に基づき業務を運営しなければならない。経営委は会長の任免権も持つ。

この記事を共有する

おすすめ情報