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リニア工事、湧水は少量 静岡県境まで2キロ 山梨のトンネル公開

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報道関係者に公開されたリニア中央新幹線の作業用トンネル掘削現場=12日、山梨県早川町新倉(渡辺浩撮影)
報道関係者に公開されたリニア中央新幹線の作業用トンネル掘削現場=12日、山梨県早川町新倉(渡辺浩撮影)
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 JR東海は12日、リニア中央新幹線工事で最難関とされる南アルプストンネルのうち、山梨県早川町の作業用トンネルの掘削現場を報道関係者に公開した。静岡県境まで約2キロの地点だが、同県の川勝平太知事が懸念する湧水はここではほとんど見られなかった。

 南アルプストンネルは全長25キロで、山梨、静岡、長野県にまたがる。静岡県内では県が大井川の流量が減少すると反対して着工できておらず、品川-名古屋間の令和9年開業が困難になっている。

 公開されたのは「広河原非常口」。長さ4・1キロのうち約3・3キロを掘り進んだ。現在の先端部分は地表から約800メートルの深さ。完成すればリニアが通る本線トンネルとつながり、避難路になる。

 作業員はダイナマイトや掘削機を使って、1日3~4メートルのペースで掘り進めている。工事は順調で、完了のめどは約1年後としている。

 南アルプスは地質構造が複雑で、水を多く含みやすい破砕帯がある。だがこの場所の湧水は、記者が見た限りでは内壁をしたたる程度。JR東海によると、広河原非常口全体の湧水量は毎分、浴槽2杯分の0・4トンで、想定より少ないという。

 JR東海が国の有識者会議で、山梨側に流出する湧水と同量を事後に山梨側から静岡側へ戻すと提案したことに関し、同社の中川隆広・山梨工事事務所長は「実施されることになった場合は関係者と協議したい」とした。

 予定通りの開業が困難となっていることについては「早期開業を待ち望んでいる人たちに応えられるよう、山梨の工事のペースを落とすことなく、安全に進めたい」と話した。

(渡辺浩)

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