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中小企業の打撃、より深刻 資金繰りなお苦しく 6月短観

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日本銀行本店(川口良介撮影)
日本銀行本店(川口良介撮影)

 日本銀行が1日公表した6月の企業短期経済観測調査(短観)は、中小企業が大企業に比べ、より厳しい状況に置かれていることを浮き彫りにした。中小の最近の業況判断指数(DI)は、前回3月短観の見込みより悪化。新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念される中、体力の乏しい中小企業にダメージは加速度的に広がっている。

 製造業の中でも自動車は、悪化幅が突出した。東京都内の自動車部品メーカーの経営者は「4月以降納品が全くできていない。新型車種の金型の開発も止まったままだ」とため息をつく。

 6月短観で示された令和2年度の売上高に占める経常利益率の計画を見ると、大企業製造業が5・92%に対し、中小企業製造業は2・34%。両者の稼ぐ力には歴然とした差が出た。

 川崎信用金庫(川崎市)には、コロナ禍に苦しむ企業経営者からの相談が3月以降、7千件超寄せられた。堤和也理事長は「家賃が払えず、廃業したいという相談が多い」と明かす。

 政府の対応について、明治安田総合研究所の小玉祐一チーフエコノミストは「中小企業の資金繰り支援や休業補償に注力した点は正しい」と一定の評価を与える。ただ、緊急事態宣言の全面解除後に経済活動が再開されても、売り上げが早期に回復せず、資金繰りに行き詰まる中小企業は多く、今後について「苦しい時期が長引けば、第3次補正予算への期待が高まるだろう」とも指摘する。(松村信仁、米沢文)

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