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中国物価、4・5%上昇 7年10カ月ぶり、豚肉高騰

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 【北京=三塚聖平】中国国家統計局が10日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比4・5%上昇した。伸び率は10月(3・8%)よりも拡大し、2012年1月と並んで7年10カ月ぶりの高水準となっている。アフリカ豚コレラ(ASF)の感染拡大による豚肉価格の高騰が主な要因で、食品価格の上昇率は19・1%と11月(15・5%)から上昇幅が拡大した。

 中国政府は2019年通年のCPIの上昇率を3%前後としている。1~11月では2・8%上昇と、これに近づいている。

 11月の豚肉価格は前年同月比で110・2%と跳ね上がった。これだけでCPIを2・64ポイント押し上げている。前月比では3・8%の上昇と、10月(20・1%)からはある程度の落ち着きを見せている。統計局は「豚肉供給の逼迫(ひっぱく)した状況はいくらか緩和された」との見解を示した。

 豚肉価格高騰に連動する形で、牛肉も前年同月比で22・2%、羊肉も14・3%の上昇となっている。

 中国政府は、豚肉価格安定に向けた対策をここ数カ月重点的に打ち出している。今月6日には、米中貿易摩擦により追加関税をかけている米国産の豚肉や大豆などについて対象から除外する措置を進めていると発表。米国との貿易協議での歩み寄りの姿勢を示しているとみられるとともに、豚肉など食品価格値上がりを抑えるという狙いも指摘される。

 11月上旬には、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)幹部の身柄引き渡し問題を背景に停止されていたカナダから中国への豚肉と牛肉の輸出再開が明らかになっている。

 中国の食卓を支える食材である豚肉の価格高騰が続けば庶民の不満に直結するため、中国政府は豚肉価格高騰に神経をとがらせているとみられる。

 一方、同日発表した11月の工業品卸売物価指数(PPI)は、前年同月比で1・4%下落した。5カ月連続のマイナス。下落率は10月(1・6%)から縮小した。米国との貿易摩擦の影響により、石油・天然ガス採掘や化学繊維などの業種で下落が目立っている。

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