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川崎市が食品分野初の「知財マッチング」事業展開 末広庵が新商品“ヘルシー大福”開発

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「知財マッチング」により開発された大福の新商品
「知財マッチング」により開発された大福の新商品

 川崎市や川崎信用金庫などの官民事業体は、市内の老舗和菓子店「末広庵」が開発した大福餅の新商品を発表した。大手企業が保有する知的財産である開放特許を、市が市内の中小企業に紹介して商品化する「知財マッチング」事業の一環で、食品分野での商品化は初という。市は事業を通して市内の中小企業の経営を支援し、まちの活性化を進めていく方針だ。大福の売れ行きが食品分野での同事業の成否をうらなう試金石となりそうだ。

 「おいしい!」。記者会見で新商品を試食した福田紀彦市長は嘆声をあげ、「餅と抹茶とチョコがこんなに合うとは。和菓子でありながらスイーツのような感覚で食べられる。若者から年配の方まで、幅広い層に好まれるだろう」と絶賛した。

 ■半年以上かけ商品化

 商品名は宇治抹茶チョコ大福「エンゼルのほっぺ」。大福餅でチョコあん、宇治抹茶クリームを包む“3層構造”の和菓子だ。餅はやわらかく舌触りがいい。あんはこしあんをベースとしたチョコレート味で、ほんのりとした甘さが特徴。口に含むと、最後に感じられる抹茶のほろにがさが、大福の味を引き立てる。

 商品は森永製菓が持つ「体脂肪低減」に関する特許技術を用い、末広庵が開発・製造した。今年初めに市などから紹介を受けたあと、研究を重ね、半年以上かけて商品化にこぎつけたという。

 この特許技術を用いることで、大福は体脂肪低減効果のある成分を含み、大福という「甘い」イメージを持つ食品ながらも、カロリーを抑えたヘルシーな商品に仕上げられたという。末広庵は「甘いものが好きだが、体のことが気になる女性や、間食がやめられない中高年男性にぴったりな和菓子」などとアピールしていく方針だ。

 ■市が開放特許を紹介

 末広庵を運営する「スエヒロ」の三藤哲也社長(64)は「餅のやわらかさを維持する技術を駆使して、森永製菓の特許に恥じない商品を作ることができた。体脂肪を気にしないでいい健康的なスイーツとして広めていきたい」と胸を張った。

 10月に販売を開始し、1個160円。6個入りセットは1千円(いずれも税込み)。川崎市、横浜市、東京都内の末広庵本支店計7店舗のほか、インターネットでも売り出している。初年の売り上げは10万個を目標にしているという。

 市ではこうした大企業の持つ開放特許を市内の企業に紹介することで、商品開発や経営を後押しする「知財マッチング」の事業(知的財産交流事業)を平成19年度から始めている。これまでには、日産自動車の特許を活用した工場ライン小型化や、富士通の特許を使ったせっけん開発など、主に工業分野で製品化の実績がある。

 今回の大福餅は24件目の製品化となり、食品分野では初めてという。市イノベーション推進室の担当者は「ヒット商品も数多く出ている。今後は食品分野でもどんどん、マッチングを進めていきたい」と意気込んでいる。

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