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日本企業、米の規制強化に警戒 米中貿易摩擦で調達網分断の懸念

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ジェトロが都内で開催した「米中通商問題セミナー」=23日、東京都港区
ジェトロが都内で開催した「米中通商問題セミナー」=23日、東京都港区

 米中貿易摩擦に絡んで米国で本格施行される見通しの2つの法律に、日本の経済界が警戒を強めている。これらの法律は、米国の先端技術の輸出管理規制や外国企業の対米投資規制強化が狙いだが、日本企業の対中輸出などにも影響が及ぶ可能性があるためだ。経済界からは、「グローバルな部品調達網が分断しかねない」(住友化学の十倉雅和会長)といった懸念も出ている。

 「米国で共同開発した技術を日本で製品化し、中国に輸出する場合も、輸出管理規制強化の対象に含まれる」。日本貿易振興機構(ジェトロ)は23日、東京都内で開いたセミナーで、企業に警鐘を鳴らした。

 新法は、昨年8月に米国で成立した輸出管理を強化する「輸出管理改革法」と、外国企業から米国企業への投資をより厳格に監視する「外国投資リスク審査近代化法」の2つ。いずれも国防権限法に盛り込まれる形で成立し、中国の技術覇権への警戒を背景に、先端技術の流出を防止することが狙いだ。

 輸出管理の対象はこれまでの軍事転用可能な製品に加え、先端技術も含まれるようになる。細則は近く決まる見通しだが、人工知能(AI)やロボット工学など14分野が候補だ。投資規制では、外国企業による安全保障に関わる米国の先端技術への投資に事前申告を義務づけるため、日本企業の投資戦略にも影響する。

 輸出管理強化の実施時期は未定だが、投資規制強化については、昨年11月に外国企業が航空機や先端技術などの分野で米国企業に投資する場合、少額でも事前申告を義務付ける試行がスタート。来年2月から本格施行される。

 経団連は、米規制当局への意見表明を通じ、対象範囲の拡大に歯止めをかけたい考えだ。(上原すみ子)

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