PR

リクシル 委任状争奪戦の公算 潮田氏、経営関与を示唆

PR

LIXILの潮田洋一郎会長(手前)。奥は山梨広一取締役COO=18日、東京都港区(桐原正道撮影)
LIXILの潮田洋一郎会長(手前)。奥は山梨広一取締役COO=18日、東京都港区(桐原正道撮影)

 経営トップ人事をめぐる住設大手のLIXIL(リクシル)グループの混乱は、創業家出身の潮田(うしおだ)洋一郎会長兼最高経営責任者(CEO)が取締役辞任を表明する事態となったが、収束する気配はなく、6月の定時株主総会での委任状争奪戦(プロキシーファイト)に発展する可能性が高まってきた。前社長兼CEOの瀬戸欣哉取締役がCEO復帰を目指す一方、潮田氏は瀬戸氏の経営手腕を非難し、今後も自身が経営に関与することを示唆。決着は株主総会に委ねられ、両者の攻防は過熱する。(平尾孝、大坪玲央)

 「リクシルは潮田氏と決別するときがきた。潮田氏の影響を受けない経営で、会社をよくしたい」

 潮田氏の取締役辞任表明を受け、瀬戸氏は18日に、報道陣にこう語り、自身が定時株主総会で取締役に選任された後、CEOに復帰し、経営再建にあたる考えを改めて強調した。

 一方、潮田氏は「11億円もの報酬をもらっていながら赤字を招いた責任をどう考えるのか」と語尾を強めて18日の会見で瀬戸氏の経営者としての資質を問題視する発言に終始した。さらに、潮田氏は取締役、会長などの辞任を表明したものの、「アドバイザーになれといわれれば」とも述べ、経営への関与を示唆する。

 両者が非難の応酬を続ける中、経営体制がどうなるかは不透明だ。今後の焦点は会社側の取締役候補の選定になる。同社は委員会設置会社で、取締役候補の選定は指名委員会が行う。例年3月末に候補が選定されるが、今年はまだだ。

 瀬戸氏も指名委のメンバーにコンタクトを取り、自分自身を含む8人を指名委が指名する候補とするよう既に要請しているが、「ゼロ回答」。そこで、総会で確実に議題とするため、取締役選定の株主提案を19日に実施した。

 関係者によれば、指名委は新たなCEO候補の選定を進める方向だという。この候補が潮田氏と、どういった関係になるのか注目されるが、CEO復帰を明確にする瀬戸氏と取締役選任で激しくやり合うことになるのは必至とみられ、株主総会での決議に向け、委任状争奪戦が避けられない。

 平成31年3月期で最終赤字に転落するなど、早期の経営改革が欠かせない同社だが、経営権をめぐる内紛が続くことは、ブランドの毀(き)損(そん)につながり、業績回復の障害になる危険性もはらんでいる。

この記事を共有する

おすすめ情報