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【日産臨時株主総会詳報】(下)“右腕”の志賀取締役「どうして不正を止められなかったのか、心が痛む日々」

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日産の臨時株主総会で質問に応じる西川広人社長=8日午前、東京都港区(ユーチューブから)
日産の臨時株主総会で質問に応じる西川広人社長=8日午前、東京都港区(ユーチューブから)

 カルロス・ゴーン容疑者の取締役解任を提案した日産自動車の臨時株主総会。株主との質疑は続く。

 「もしも2人(ゴーン容疑者とグレゴリー・ケリー被告)が有罪にならなかった場合の訴訟リスクについて聞きたい。損害賠償請求で提訴されることもあり得るが」

 西川(さいかわ)広人社長は、「今回の解任、前回の解職とも、確認した事案をみて解任、解職に十分、値するという専門家の意見をいただいている。この部分はリスクがないと思っている。刑事事件として有罪になるかどうか、軽々にコメントできないが、私どもの判断には十分、根拠がある。将来、そういうことが起きても十分に勝てる」と、解任の正当性に自信を示した。

 それでも、西川氏ら現経営陣の責任を問う声は収まらない。

 「日産の会長職は空位。経営責任を果たしていくのは何年後と考えていくか。解決後は会長職に就くお考えはあるか」と、社長の交代時期やその後の身の振り方について聞いたと思われる質問も出たが、「やらなければならないことをこのメンバーでやる。会長職をおかずに、取締役会議長を独立取締役の方にやっていただく。取締役会の会議体の長としてやってもらう。今の段階で、会長職を復活させることは考えていない」と、かみ合わない返答に終始した。

 「不正で株価も低迷している。また、株主側からの訴訟リスクをどう考えているか」という質問にも、「当然、そういうご不満はある。事業への影響をできるだけ少なくするという以外に、今申し上げられることはない」と述べただけだった。

 また、株主からは「西川さん、志賀(俊之取締役)さんはゴーン前会長の右腕といわれていた」との指摘も。西川氏は「長いことやっていたのは事実だ」と認めたが、質問の回答者に志賀氏を指名。志賀氏は、「私は日産の中でゴーンに初めて会った人間。平成17年に取締役に就いて以降、ゴーンに近いところで仕事をしてきた。今回のことは驚きで、その事実を自分なりに受け止めるのに時間がかかった。私自身がどうして不正を止められなかったのかと反省している。巧妙な犯罪なので気づかなかったと言ってしまえばそれまでだが、ジーア社(表向きは投資会社だが、ゴーン容疑者の住宅取得などを行っていたとされる)にしても、目的やモニタリングするやり方を提案できなかったのかと反省した。株主の皆さん、お客さん、販売店、従業員にご心配、ご迷惑をおかけした。心が痛む日々を送っている」と神妙に述べた。

 西川氏らを激励する声も出た。「ゴーン(容疑者)は強欲で悪すぎる。よく戦ってくれた。3議案には大賛成だ」。

 質疑は終了、日産の取締役会が提案した3議案が原案通り可決された。開催時間は2時間57分で、4119人の株主が出席した。=終わり

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