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電子辞書、復権の兆し 小学校の英語教育追い風

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 スマートフォンに押され縮小が続いていた電子辞書の市場規模が昨年、11年ぶりにプラスへ転じた。高校・大学生の電子辞書保有率は約7割に上り、ユーザーの低年齢化も進む。勉強アイテムとしての定着が“復権”を後押しする構図で、春の新生活シーズンを迎えて家電量販店などの売り場はにぎわっている。

 「販売台数の6割が学生向け機種」だと説明するのは、シェア首位のカシオ計算機の担当者。1月に発売した「エクスワード」シリーズの高校生モデルは、大学入試に民間英語検定を導入する来年の改革に対応し、英検の過去問集やリスニング教材といった学習コンテンツを充実させた。

 シャープの「ブレーン」シリーズは、タッチパネル画面が回転し、タブレット端末のように片手で持ちやすい形になるのが特徴。電車やバスなどで通学中の勉強を想定した。

 一方、キヤノンの「ワードタンク」シリーズは英和・和英や国語・漢字などに機能を絞っている。3万~4万円する最新の高機能機種と比べ、2000円前後からの手頃な価格が人気だ。

 電子辞書の国内市場は、平成19年の出荷額463億円がピーク。翌年のリーマン・ショックや、電子辞書代わりにも使えるスマホの普及が逆風となって社会人の購入が減り、29年には177億円と、10年間で4割弱まで縮小した。

 しかし30年は前年比約11%増、195億円に反転。教育現場にメーカーが電子辞書の利点を伝え、勉強道具として活用を促す「学販活動」が実を結んだ形だ。

 ビックカメラの販売担当者は「近年は日本語を学ぶ留学生や外国人訪日客の購入も増えてきた」と話す。来春からは小学3、4年生の必修教科に外国語活動が加わるため、「ユーザー層がさらに広がるのは間違いない」と期待を寄せる。(山沢義徳)

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