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米中貿易摩擦の影響が日本に波及 対中輸出7%減

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 12月の貿易統計は、中国向けの輸出が前年同月比7.0%減の1兆4026億円と3カ月ぶりに減少に転じるなど、米中貿易摩擦による中国経済の減速が、日本にも波及し始めている状況がうかがえる結果となった。今後も同様の傾向は続くとみられ、貿易摩擦が激化することへの警戒感が広がっている。

 「米中貿易摩擦の影響が玉突き的に表れているとみて間違いない」。第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストは断言する。

 中国が製造・輸出する携帯電話などの製品には、日本製の部品も多く使われている。貿易摩擦の影響で中国の対米輸出が減少すれば、中国国内の生産が抑制され、部品なども不要となるため、日本からの輸出の減少につながる。

 貿易統計で対中輸出が減少している品目を見ても、目立つのは携帯電話部品などの通信機(67.1%減)や半導体製造装置(34.3%減)などだった。対中輸出が減れば、これらの品目を手掛けるメーカーの生産や設備投資が減る。

 米中貿易戦争が本格化する中、中国経済の減速傾向は足元で鮮明になっている。21日に発表された2018年10~12月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.4%増と、7~9月期から0.1ポイント縮小し、リーマン・ショック直後にならぶ低水準。18年の新車販売台数も28年ぶりに前年割れとなった。

 懸念されるのは今後の貿易戦争の行方だ。昨年12月の米中首脳会談で、中国からの輸入品2千億ドル(約22兆円)分に対する追加関税の税率引き上げは今年3月1日まで猶予されたが、交渉がまとまらなければ、税率は10%から25%に上がる。この場合、中国経済のさらなる冷え込みは必至で、日本を含む世界経済にも悪影響が及ぶとみられている。(蕎麦谷里志)

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