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就活ルール、世界標準の通年採用に 未来投資会議で検討

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就職活動ルールに関する関係省庁連絡会議であいさつする古谷一之官房副長官補(手前)=15日午後、東京・永田町
就職活動ルールに関する関係省庁連絡会議であいさつする古谷一之官房副長官補(手前)=15日午後、東京・永田町

 政府が主導する新たな就職・採用活動ルールについて、15日の関係省庁連絡会議で、平成33年春入社の学生は現行日程が維持されることが固まった。34年春以降も当面は現行日程が続く方向だが、政府は中途採用市場の状況もにらみながら、徐々に「世界標準」である通年採用を広げたい考えだ。ただ、大学側からは、なし崩し的なルールの形骸化に懸念の声も強まっている。

 15日の関係省庁連絡会議は、経団連が就活日程に関する指針を33年春入社の学生から廃止すると決めたことを受け、真っ先に影響を受ける33年春入社組に絞って取り扱いを検討。性急な改革に対する大学側の懸念に加え、経団連が「今回は『経団連主導の就活ルール策定』という現行の枠組みが廃止されればいい」と政府側に伝えてきたこともあり、就活ルールの見直しは最小限となった。

 今後は新卒一括採用など中長期の就活ルールのあり方について、政府の未来投資会議で検討することになる。政府としては経済のグローバル化が進む中、世界で通用する有能な人材を確保するためには通年採用の拡大が必要との認識だ。

 しかし「中途採用がもっと増えて雇用が流動化しなければ、通年採用を全面的に導入するのは無理だ」(政府高官)との見方も根強い。未来投資会議での議論も、就活ルール見直しの大きな方向性を示すだけで終わりかねない。

 一方、大学側が懸念するのは就活ルールの形骸化だ。文部科学省などが今夏に実施した調査によれば、現行ルールで定められた6月より前に面接などを始めた企業が今年度は6割以上に上り、前年度よりも就活の早期化が進んでいる実態が明らかになっている。

 大学などの関連団体で構成する「就職問題懇談会」関係者は「企業側が自主的に定めたルールさえ守られていない。政府主導のルールでは、就活の早期化や長期化がさらに進むのでは」と指摘する。今回固まった33年春入社組の新ルールでも罰則は設けられない見通しで、ルールの実効性の確保も課題となりそうだ。(桑原雄尚)

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