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マツダ、ロータリーエンジンをEVに活用 発電して距離を延長

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電動化技術などについて説明するマツダの丸本明社長=2日午後、東京都港区(臼井慎太郎撮影)
電動化技術などについて説明するマツダの丸本明社長=2日午後、東京都港区(臼井慎太郎撮影)

 マツダは2日、新型のロータリーエンジン(RE)を活用して航続距離を飛躍的に延ばした電気自動車(EV)を、平成32年をめどに投入すると発表した。REは市販車で8年ぶりの復活となる。同社は42年に生産する全車両を電動化する方針だが、EVはその5%にとどまると想定、95%はエンジンをモーターなどと組み合わせる。世界的な環境規制強化への対応が自動車各社の命運を握る中、マツダは強みであるエンジン技術を活用した電動車で勝負をかける。

 「電気駆動の利点とマツダの独自技術を最大限使い、走る喜びを体現したEVを商品化する」

 丸本明社長は同日の説明会でこう強調した。独自技術の一つがREだ。

 ピストンが上下する通常のエンジンに対し、REはおむすび型のローターによる回転運動でエネルギーを生み出す。昭和42年に世界で初めて搭載車の量産に成功し、マツダの象徴的なエンジンとなったが、燃費性能の改善が難しく、搭載する「RX-8」の生産を平成24年に終了した後は市販車には使われていなかった。

 だが、マツダは、小型・軽量にもかかわらず、出力は大きく、音も静かというREの特徴がEVに向いていると判断。再び活用にかじを切る。

EVは電池でモーターを動かして走るが、利用者には電池切れへの不安が根強い。このため、同社は通常のEVのほか、電池切れが近づくとREによる発電でモーターを駆動させるモデルも投入する。藤原清志副社長は「航続距離は電池だけで走る場合のほぼ2倍になる」としており、1回の充電と給油で数百キロは走行できるようになる見通しだ。

 電動化をめぐっては、トヨタ自動車が37年をめどに全車種に電動車モデルを設定するほか、ホンダは42年に世界発売の3分の2を電動車とする目標を掲げる。マツダも電動化に踏み出すが、当面はモーターが補助的な役割を果たすマイルドハイブリッド車が中心となる見通し。また、家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)や、エンジンで発電してモーターで走る方式のハイブリッド車にもREを活用する方向で準備を進める。

 REは自社商品への搭載だけでなく、技術供与でも可能性がある。トヨタは2020年代前半に実証する自動運転EVに、マツダのREを搭載する予定だ。電動化が焦点の一つとなる変革期をマツダが生き抜くために、REが重要な役割を果たす可能性がある。(高橋寛次)

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