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通信機器企業捜査で中国、一帯一路戦略に影響も 対米依存、部品調達で危機

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 【北京=西見由章】中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)に続いて華為技術(ファーウェイ)も米当局による捜査が伝えられ、中国では国内企業への“狙い撃ち”に危機感が高まっている。米国にスマートフォンなどの主要部品を依存するZTEは倒産危機もささやかれ、世界のスマホ市場に影響を与えそうだ。

 中国外務省の華春瑩報道官は26日の記者会見で、華為への捜査に関する報道について「米国のビジネス環境に対する投資者の信頼をさらに損なうことのないよう希望する」と不快感を示した。

 英情報会社「IHSマークイット」によると、2017年の世界のスマホ市場約14億4千万台のうち、急成長を続ける華為はシェア11%(3位)を占める。

 シェア3%(8位)のZTEはスマホなどの主要部品である半導体を米国企業に依存。14年の購入額は約31億ドル(約3300億円)と全体の半数以上を占めており「極めて深刻な部品調達の危機に直面している」(中国メディア)。

 ZTEは近年、国内市場で伸び悩む一方、米国でのシェアは4位と高く、早期に進出したアフリカや中東でも健闘している。また国有企業としての立場を利用し、習近平国家主席が唱える現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の沿線国で最新技術を使った「情報高速ネットワーク」を構築する計画を掲げており、一帯一路の“先兵”としての役割も担ってきた。

 華為とZTEは第5世代移動通信「5G」の研究開発に力を入れている。現在主流の4Gまでは米国の技術が席巻していたが、5Gは華為などの中国企業が主導権を握るとの見方も根強い。富士キメラ総研は22年の世界のスマホ市場のうち約2割が5G対応機になると予測している。

 米国による圧力は、こうした中国企業の「世界に打って出る」戦略にも影響を与えそうだ。北京のIT企業経営者は「中国企業がメインマーケットとしていた地域のインフラ構築にも影響が出る可能性があり、他国の会社にはチャンスかもしれない」と話した。

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