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介護保険料の控除見直し 配偶者らに移転、税負担軽く

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介護保険料の控除見直し 配偶者らに移転、税負担軽く

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 政府は、公的年金から天引きされる介護保険料について、支払った金額を所得から差し引いて税負担を軽減する所得控除の見直しを検討する。年金収入が158万円以下の人などを対象に、生計をともにする配偶者や親族に介護保険料の控除分を移せるようにする方向だ。年金収入額が低い主婦らの介護保険料を、控除に反映できるようにする狙いだ。

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 政府・与党は介護保険料にかかる所得控除の見直しについて、平成28年度税制改正大綱で「納税者への影響や執行可能性を見極めた上で、29年度税制改正において結論を得る」としている。適用されれば、数十万から数百万の世帯に影響するとみられる。

 65歳以上の年金受給者は介護保険料が公的年金から天引きされる。支払った保険料は「社会保険料控除」として、所得から全額を差し引くことができる。

 公的年金は雑所得として課税対象になるが、公的年金の収入金額から120万円を差し引き、課税対象となる所得を減らす「公的年金等控除」がある。すべての納税者に適用される38万円の「基礎控除」を合わせて、年金収入が158万円以下の受給者は所得がゼロとなり、介護保険料の控除が受けられない。

 年金収入額が少ない主婦らにとっては、介護保険料の支払いで生じるはずの控除が反映されないのは不公平だと、以前から指摘されてきた。政府は、こうした保険料分を、夫や親族の所得税の軽減に生かせるよう仕組みを見直す。

 厚生労働省によると、65歳以上の介護保険料は27年の全国平均で月額5514円、年間約6万6千円にのぼる。これまで受けられなかった控除分を、所得税の税率が10%の夫に移した場合、年6600円分の税負担が軽減できるという。