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政府、来年度予算で基礎的収支の赤字半減目標達成へ 介護報酬引き下げなどで

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政府、来年度予算で基礎的収支の赤字半減目標達成へ 介護報酬引き下げなどで

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 政府は15日、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の対国内総生産(GDP)比の赤字を平成22年度から半減させる政府目標を、27年度予算で実現する方針を固めた。企業業績の回復に伴う税収増に加え、介護報酬の引き下げなど社会保障費の削減によって歳出を抑制することで、政府目標を達成することは可能とみている。

 政府関係者によると、26年度税収は円安に伴う企業業績の改善で想定より1兆円以上増える見通し。27年度も消費税再増税延期による景気回復効果が見込まれ、想定より1兆~2兆円上ぶれするとみている。

 一方、歳出面では全体の政策経費を74兆円台(概算要求額75・9兆円)にとどめることを目指す。このうち、26年度予算で約31兆円にのぼる社会保障費は、子育て支援や介護職員の処遇改善など、消費税を財源とする充実策はほぼ予定通り実施する一方、低年金者への給付の見送りや、介護報酬の大幅な引き下げなどで全体の支出を削減する。

 また、防衛費など一部は26年度より増える見通しだが、大半の経費は前年度と同程度の水準に抑制する。

 年内にも決める経済対策の財源の裏付けとなる26年度補正予算は、公共事業など次年度への繰り越しが多い政策を絞る一方、地方への交付金や燃料費補助など予算消化が進みやすい事業を中心に据え、27年度の歳出増を抑える。

 PB目標をめぐっては、政府が今年7月、27年度は消費税率10%への引き上げを前提に半減目標は達成可能と試算していた。だが、この見積もりは27年度の財政収支は赤字半減が達成できる収支額を約0・8兆円しか上回らず、目標達成までぎりぎりの水準だった。

 そこへ消費税再増税延期で約1・5兆円の税収減を余儀なくされたため、財政収支の健全化を目指す政府は、27年度予算の編成で例年以上の歳出削減を行う方針だ。ただ、衆院選で大勝した与党内から、景気対策で歳出の積み増しを求める声が強まる可能性もあり、今後、政府と与党、財務省との攻防が激化しそうだ。

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