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【主張】全米プロゴルフ 大歓声を復活させたのは

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 米サウスカロライナ州キアワアイランドリゾートで開催された全米プロゴルフ選手権で、50歳のフィル・ミケルソン(米国)が優勝した。

 史上最年長でのメジャー優勝にギャラリーは大歓声や嬌声(きょうせい)を送り続け、会場はお祭り騒ぎの様相を呈した。

 日本の松山英樹は23位に終わったが、マスターズ・チャンピオンとして、どのホールでもギャラリーに温かく迎えられた。いずれも久々にみる光景だった。興奮や感動は選手の確かな技とともに、観客の声援、拍手が作り上げるものだと実感した。

 大会は、「CDC(米国疾病対策センター)の指針に従い、屋外でのマスク着用は義務としない」とし、各日1万人を上限にギャラリーを入れた。中継映像ではマスクを着けたギャラリーの姿はほとんど見かけなかった。

 さすがに最終組最終ホールに全ギャラリーが集結した「超密」状態には不安も覚えたが、どの顔も人気者の快挙に歓喜を爆発させていた。感染再拡大への懸念は残すが、それでも、取り戻した日常への羨望が先に立った。

 世界最大の新型コロナ感染国である米国で、この光景を実現させたのは、積極的な施策によるワクチン接種の推進だった。

 英統計専門サイト「アワー・ワールド・イン・データ」によると、18日時点で1回以上接種を受けた人の割合は、イスラエル(62.8%)、英国(54.2%)、米国(47.3%)で、いずれも感染は沈静化の方向にある。

 米国を上回る接種率の英国のイングランド地方では人と抱き合う「ハグ」が解禁された。飲食店の屋内営業も再開された。

 これに対して日本の接種率は3.9%にすぎない。世界平均の9.2%に及ばず、経済協力開発機構(OECD)加盟37カ国中最低水準で、世界でも110位前後に位置する。

 遅まきながら、東京、大阪では24日、自衛隊が運営する大規模接種センターでの接種がスタートした。各地でもこれに続く動きがある。緊急事態宣言下での自粛に耐えながら、ワクチン接種の回数を増やすことにしか、日常を取り戻す道はない。

 政府、自治体はあらゆる手段を講じてワクチンの接種を進め、その先にある光明について、具体的に語ってほしい。

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