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【正論】年頭にあたり 恵まれた国、未来志向の若者…大いなる楽観が将来を開く 日本財団会長・笹川陽平

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年頭にあたり 恵まれた国、未来志向の若者…大いなる楽観が将来を開く 日本財団会長・笹川陽平

正論更新

 わが国は戦後、一貫して行政主導で発展してきた。しかし社会が複雑多様化する中、国や自治体だけであらゆる課題に対応するのはもはや、不可能。行政の側にも若者を中心とした「民」との協力を模索する動きが強まっている。

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 こうした新しい動きが若者の社会参加を促し、社会づくりに向けた若者の意欲・責任感も一層高まる。国の将来にとってこれに勝る力はない。海外への留学生の減少といった一事で「若者は内向き」と決め付けるのは早計である。

≪日本が変わる好機ととらえよ≫

 わが国には総額340兆円、連続25年間、世界一を記録する対外純資産もあり、国債残高もギリシャなどと違い90%以上を国内の投資家が保有する。失業率も3%台と各国に比べて低く、豊かな自然、治安の良さ、先端的な省エネ技術など新しい時代を切り開く知恵も豊富にある。

 加えて世界有数の災害多発国として育まれた安全意識や思いやり、協調性、親切心といった世界でも稀(まれ)な特性がある。地震や台風など大災害で助け合い、協力して復興を目指す日本人の姿こそ社会づくりの基本となる。

 近年、CSR(企業の社会的責任)に代わる企業の社会貢献策として注目されるCSV(共通価値の創造)も、江戸時代に近江商人が確立した経営哲学「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)が、その精神を先取りしている。株主の利益を第一とする外国企業と違い、日本企業の多くは300年を経た現在も定款で「社会貢献」をうたっており、CSVの受け皿は十分、整っている。

 「悲観論者はあらゆる好機の中に困難を見つけ、楽観論者はあらゆる困難の中に好機を見つける」(ウィンストン・チャーチル英元首相)という。新たな秩序確立に向け国際社会が激動する中、日本が大きく変わる好機である。

 恵まれたこの国の特性や、次代を担う若者の意識の高まりを前にすれば、日本の将来を悲観する必要は全くない。

 大いなる楽観こそ、この国の将来を切り開く、と確信する。高齢者も含め、皆が明るい希望を持って努力すべきときである。(日本財団会長・笹川陽平 ささかわようへい)

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