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「インドの狂虎」ジェット・シンさん表彰 東日本大震災で支援活動

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佐々山拓也総領事(左)からオンラインで在外公館長表彰を受けるタイガー・ジェット・シン(中)、タイガー・アリ・シン(右)親子(トロント総領事提供)
佐々山拓也総領事(左)からオンラインで在外公館長表彰を受けるタイガー・ジェット・シン(中)、タイガー・アリ・シン(右)親子(トロント総領事提供)

 【ワシントン=黒瀬悦成】「インドの狂虎」の異名をとり、昭和の日本プロレス界で一世を風靡(ふうび)したカナダ在住の悪役プロレスラー、タイガー・ジェット・シンさん(76)と息子のタイガー・アリ・シンさん(49)が運営する慈善団体「タイガー・ジェット・シン」財団が25日、日本との友好促進に貢献したとして、佐々山拓也トロント総領事から在外公館長表彰を受けた。

 財団は、カナダ国内で児童の識字率向上や公立学校での朝食提供プログラム、障害者と健常者を同じ教室で学ばせる包括的教育への資金供与といった社会貢献活動に取り組んでいる。

 2011年の東日本大震災では、地元カナダ・オンタリオ州ハルトン地域の教育委員会と共同で被災児童向けの支援活動を行い、約2万カナダドル(約168万円)の寄付金を集めた。

 佐々山総領事からオンライン通話で表彰を伝えられたジェット・シンさんは「表彰に感謝します。日本には49年間にわたり行き来しましたが、震災には激しい衝撃を受けました。被災者の方々のことを思うと心が痛みます」と述べた。

 「震災や津波のことを思い出すと、今でも涙が出ます」とも語った。

 ジェット・シンさんは1973(昭和48)年に初来日して新日本プロレスでアントニオ猪木さんらと死闘を展開。頭にターバンを巻きサーベルを振りかざして観客にも襲いかかる凶悪ファイトで爆発的な人気を博した。

 現在は慈善家としてカナダ国内でも広く知られ、風貌も優しくなったようにみえる。だが、ジェット・シンさんは産経新聞など記者団の取材に「私の中身は何も変わっていない。自宅に帰れば家庭を大事にするマイホーム主義者だが、リングの中では私のプライドを守るため、命がけで戦う必要がある」と強調した。

 また、「かのモハメド・アリは『アイアム・キング(私は王だ)』と言ったらしいが、(戦いの)ジャングルに王は1人しかいない。私こそが王の中の王だ」と言い切った。

 日本での「思い出の出来事」の一つとしては、73年11月に東京の新宿伊勢丹前の路上でジェット・シンさんがアントニオ猪木・倍賞美津子さん夫妻(当時)を襲撃したとされる「事件」を挙げた。

 現在も真相がはっきりしていない同事件について、ジェット・シンさんは「イノキの奥さんが近づいてきて私のターバンに触ろうとした。私が怒って彼女を平手打ちにしたら、イノキが飛んできて私になぐりかかってきた」とし、「最初に攻撃してきたのはイノキだ。正当防衛だ」と主張した。

 ジェット・シンさんは「日本の人々は今もこの事件のことを覚えている」と語り、この事件が当時の日本人に鮮烈な印象を残し、自身を悪役スターに押し上げたとの認識を明らかにした。

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