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建設石綿、大阪訴訟も国・メーカーの責任確定 最高裁

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最高裁判所=東京都千代田区(伴龍二撮影)
最高裁判所=東京都千代田区(伴龍二撮影)

 建設現場で建材に含まれるアスベスト(石綿)を吸い、肺がんなどを発症したとして、大阪府や兵庫県などの元労働者や遺族が国と建材メーカー22社に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(深山卓也裁判長)は、原告側と被告側双方の上告を退ける決定をした。22日付。2審大阪高裁判決のうち、原告31人に対し国と7社に計約3億2800万円の賠償を命じた判断が確定した。

 全国9地裁で起こされた「建設アスベスト訴訟」は昨年12月、東京訴訟に関する最高裁決定で国の賠償責任が初めて確定。今年1月の京都訴訟をめぐる決定では、建材の市場占有率(シェア)に基づきメーカーの賠償責任を幅広く認める司法判断も確定していた。今回、大阪訴訟の決定が確定したことで、国とメーカー双方の責任を認定する方向性が一層鮮明となった。

 一方、第1小法廷は、2審判決で「一人親方」と呼ばれる個人事業主に対する国の責任を否定した部分と、屋外労働者に対し積水化学工業に賠償を命じた部分に関し、双方の意見を聞く弁論期日を4月19日に指定した。結論が見直される可能性がある。

 今回の訴訟では、1審大阪地裁が国の責任だけを認定。2審は一人親方も救済対象としたほか、建材ごとに10%以上のシェアがあったとされたメーカー8社の責任も新たに認定し、計約3億3900万円の賠償を命じていた。

 今回の決定は2審の結論をほぼ維持したものの、理由には触れなかった。最高裁にはメーカーの責任部分が確定していない東京訴訟のほか、横浜、京都などの各訴訟が係属しており、今後の判決で一定の判断基準を示すとみられる。

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