PR

「薬物を解毒」無資格医療 容疑の男逮捕へ 警視庁

PR

警視庁=東京都千代田区
警視庁=東京都千代田区

 医師資格がないにもかかわらず、覚醒剤を使っていた男女に点滴を打つなどの医療行為を行ったとして、警視庁が、医師法違反の疑いで、ペルー国籍の20代の男=東京都台東区=を近く逮捕する方針を固めたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。男は違法薬物の使用者らに、体外への成分排出を促す「デトックス(解毒)」名目でビタミン剤を打ち、報酬を得ていたとみられるという。

 蔓延(まんえん)する薬物の摘発逃れに需要が高まり、こうした行為が横行しているとみられ、警視庁は男を追及して実態を解明する方針。

 捜査関係者によると、男は昨年10月、台東区駒形のホテルで、同区の20代の日本人の男女に対し、無資格でビタミン剤などを点滴注射した疑いが持たれている。

 点滴を終えた男性と男がトラブルになり、男が自ら110番通報。警視庁が当時の状況を確認していたところ、男の在留期間の超過が判明し、入管難民法違反(不法残留)容疑などで逮捕した。その後、無資格での医療行為などについても関与が浮上し、裏付けを進めていた。

 捜査関係者によると、男は、薬物使用者らの摘発逃れの需要などを認識していたとみられ、送受信した文章や画像が一定時間を経過すると自動的に消去される無料通信アプリ「テレグラム」内の掲示板に「デトックス」などと書き込んでいた。

 トラブルになった男性は、このテレグラムの内容を見て、男に注射を依頼したとみられるという。

 男は当時、都内の会社に勤務していたとみられ、医療関連の知識については「(日本国内の)大学の医学部で学んだ」などと説明。ただ、在籍記録はなく、不正に受講していた可能性がある。自宅の家宅捜索では医学書などが見つかった。

 警視庁は、男がアプリを通じて依頼者を募り、他にも数人に同様の点滴を打つなどしていた疑いがあるとみて調べるとともに、男の詳しい素性なども確認する。

■デトックス(解毒) 体内にたまった有害物質を汗や尿などで排出させる行為。覚醒剤の場合、大量の水を摂取し、ビタミンやブドウ糖を含む薬剤を服用することで排出が促進されるとされ、「シャブ抜き」などとも呼ばれる。令和2年版犯罪白書によると、元年の検挙人数は覚醒剤取締法違反が8730人で44年ぶりに1万人を下回った。一方、大麻取締法違反は統計を取り始めて以降初めて4千人を超え、4570人となったという。大麻は薬物依存の入り口といわれ、薬物を取り巻く情勢が深刻化している実態も浮かんでいる。

この記事を共有する

おすすめ情報