PR

【池袋暴走母子死亡事故 初公判詳報】(2)車線変更を繰り返し加速 被害者ら「厳重な処罰を」

PR

実況見分に立ち会う飯塚幸三被告(右から4人目)=2019年6月、東京都豊島区(佐藤徳昭撮影
実況見分に立ち会う飯塚幸三被告(右から4人目)=2019年6月、東京都豊島区(佐藤徳昭撮影
その他の写真を見る(1/2枚)

 《東京・池袋で昨年4月、乗用車が暴走して母子が死亡し、10人が重軽傷を負った事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告(89)の初公判が続いている》

 《飯塚被告は事故で亡くなった松永真菜(まな)さん=当時(31)=と長女の莉子(りこ)ちゃん=同(3)=の遺族に謝罪を述べた後、起訴内容を否認。その後、検察側の冒頭陳述が始まった。まず、検察官が事故当時の状況を説明した》

 検察官「平成31年4月19日午後0時10分頃、(飯塚被告は)文京区内のレストランで食事をするためプリウスを運転し、妻を助手席に乗せて板橋区内の自宅を出発しました」

 《検察官によると、飯塚被告の車は事故直前、時速60キロで進行中に車線変更を繰り返すと、ブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを踏み続けたという》

 《飯塚被告の車は時速84キロまで加速し、横断歩道上の自転車と衝突した。さらに時速96キロまで加速し、交差点入り口の横断歩道で莉子ちゃんを幼児座席に乗せた松永さんの自転車に衝突。2人を跳ね飛ばし、その後も貨物自動車に衝突して横転させるなどして、松永さんと莉子ちゃんを死亡させ、歩行者ら8人と、同乗の妻にけがをさせた》

 《事故当時を思い出しているのだろうか、飯塚被告は車いすに深く腰掛け、じっと一点を見据えている》

 《一方、松永さんの夫の拓也さんは真剣な表情で検察官の話に聞き入り、時折メモを取っていた》

 《次に、検察官は飯塚被告の車について説明した》

 検察官「(飯塚被告は事故を起こした車を)平成20年に新車購入しました」

 《最近では30年9月と31年3月に点検を受け、その際はアクセルなどに異常は確認されなかった。また、飯塚被告の車はコンピューターなどに異常が発生した場合は加速できない仕組みになっているが、事故当日に異常が起きた記録はなく、また、ブレーキペダルを踏み込んだ記録もなかったという》

 《また、後続の運転手の証言では事故当時、飯塚被告の車のブレーキランプは一度も点灯しなかったという》

 《事実関係を一通り述べた後、検察官が証拠の説明を始めた》

 《検察官が、負傷した被害者の供述調書などを次々と読み上げていく。事故が起きたのは昼食時。昼食に向かう途中や、仲間と昼食を取った後、事故に巻き込まれた被害者もいたという》

 検察官「鉄板が飛んできたように見え、右足に激痛が走りました。(現在も)足のしびれがなくならず、生活に大きな支障をきたしています」

 《後遺症を訴える被害者もいた。「厳重な処罰を希望しています」「厳しい処罰が当然だと思います」-。松永さんと莉子ちゃんという尊い2人の命を奪い、8人もの歩行者らを巻き込んだ凄惨(せいさん)な事故。けがをした被害者らの飯塚被告への処罰感情は、一様に厳しいものだった》

 《証拠の説明では、3月下旬ごろ、飯塚被告の息子が事故を起こした車を20分前後運転し、ハンドルやブレーキ、アクセルに異常がなく、帰り道に飯塚被告が運転した際も異常がなかったことも明かされた。検察官により、飯塚被告の車に異常がなかったとする数々の証拠が示された格好となった》

この記事を共有する

関連トピックス

おすすめ情報