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【目黒女児虐待死、父親被告人質問詳報】(7)裁判員「理想の家族とかけ離れている」「とにかくあり得ない、私の責任」

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船戸結愛ちゃんが暮らしていたアパートの前に供えられたメッセージや花=東京都目黒区 
船戸結愛ちゃんが暮らしていたアパートの前に供えられたメッセージや花=東京都目黒区 

 《東京都目黒区で昨年3月、船戸結愛(ゆあ)ちゃん=当時(5)=を虐待して死なせたとして、保護責任者遺棄致死などの罪に問われた父親の雄大被告(34)の裁判員裁判の第4回公判は裁判員から雄大被告への質問が続いている。今回の裁判員は男性3人、女性3人。これまでの公判の内容を踏まえ、さまざまな観点から質問が出された》

 裁判員「昨日、(元妻の)優里被告が『12キロ台はやばい』と(雄大被告が)いっていたと証言していましたが、12キロ台との記録はないですが?」

 雄大被告「明確な記憶はないけれど、言ったことは事実だと思います。おそらく計って12キロ台になって言ったんじゃないかと思います」

 裁判員「東京で結愛ちゃんを置いて外出や観光や食事に行っていました。なぜ1人だけ留守番させたのですか」

 雄大被告「午前にも申し上げた気もしますが、エゴを強要する手段として、言うことを聞かないと連れて行かないと言ってやっていました」

 裁判員「では1度も言うことを聞かなかったということ?」

 雄大被告「言うことを聞くことがなかったというか、私が言っていることがむちゃくちゃだったと思います。それを私が言うことを聞かないと言い張ったと思います」

 裁判員「明るく笑顔のある家族を理想としていたということですが、これではかけ離れていたのでは?」

 雄大被告「あり得ないことと思うし、東京に来てからそういう精神状態じゃなくて。とにかくありえない、私の責任だと思います」

 《裁判員ならではの率直な問いに、雄大被告は自らの非を責めるように答えた。発言中も視線はほとんど動かないように見える。質問は裁判官からも飛んだ》

 裁判官「なぜ3月1日に結愛ちゃんが危険だと思ったのですか」

 雄大被告「嘔吐(おうと)の状態が変わって、良くなっていないからだと思いました」

 裁判官「液体的で黄色から茶色だったと。なぜ危険だと思ったのですか」

 雄大被告「すみません。個人的な感覚です」

 裁判官「殴ったことと関係があると思わなかったのですか」

 雄大被告「責任は自分にあると思っていましたが、原因はわからなかったです」

 裁判長「他方、食中毒とかO157はよぎったと。ほかは? O157でも結構、重篤だと思うけど」

 雄大被告「持っている知識ではそれくらいです」

 裁判長「原因はわからないけど、命は大丈夫と?」

 雄大被告「漠然とした考えと、保身だったと思います」

 裁判官「食事を受け付けていない様子で危険だとは思わない?」

 雄大被告「保身も、気持ちがパニックになっていたのもあり、直ちに危険ということはないと思っていました」

 裁判官「『12キロ台はやばい』の、『やばい』ってなんですか」

 雄大被告「漠然とした意味だと思います…。漠然と、よくない状態だと」

 裁判長「13キロは大丈夫なの?」

 雄大被告「私としては14、15キロ切ったあたりからおかしいなという意識を持っていました」

 裁判官「東京に移ってから、食事制限したのは太ったように見えたからでは?」

 雄大被告「それは見た目ではありません。本人からちらっと聞いて、誤解しました。ふっくらした認識はなかったです」

 裁判官「結愛ちゃんの食事に問題意識があって体重を記録させたんですよね?」

 雄大被告「はい」

 裁判官「なのに体の変化(痩せたこと)に気付かなかったのですか」

 雄大被告「はい。教育としか着目していなかった。太ったとの認識はなかったです」

 裁判官「あなたが最初に結愛ちゃんの体に傷があると認識したのはいつですか。あるいは傷を認識したことはありますか」

 雄大被告「顔を殴って腫れたときと足の腫れです」

 裁判官「背中や腕は?」

 雄大被告「把握していなかったです」

 裁判官「顔を殴ってあざを見て、病院に連れて行かないと、という話を(優里さんと)した。連れて行かないといけないと思ったのは?」

 雄大被告「顔が腫れていたのと、目が充血していたので」

 裁判官「衰弱するとは?」

 雄大被告「そことは結びつかず、けがということで連れて行かないと、ということです」

 裁判官「なぜ連れて行かなかった?」

 雄大被告「保身という意味合いだったと思います」

 裁判官「保身ってなんですか」

 雄大被告「事件が発覚して虐待の真実に基づき私が逮捕され、家族が離ればなれになるということです」

 裁判長「優里さんが、2月に入ってからはあざがあるから結愛ちゃんを外出させられなかったといっていたけど、そういうことはあるの?」

 雄大被告「わからないですけど。可能性としてはあります」

 《矢継ぎ早の質問に答えていった雄大被告。被告人質問はいったん終了し、雄大被告は自席に戻る。この後、虐待が専門の大学教授の男性と、雄大被告の父親が証人として出廷し、再び被告人質問が行われる》

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