PR

【国民の自衛官~横顔】(5)命がけで爆弾498トン安全化 陸自東部方面後方支援隊第102不発弾処理隊

PR

米国製500ポンド焼夷爆弾の処理に当たる隊員=7月28日、東京都江東区(第102不発弾処理隊提供)
米国製500ポンド焼夷爆弾の処理に当たる隊員=7月28日、東京都江東区(第102不発弾処理隊提供)

 「これまでに処理を誤ったことはない」。隊の活動の計画管理を担う久米正太郎1等陸尉(36)はそう胸を張る。隊の任務である不発弾処理は、種類や構造を判別する「識別」、信管の機能を無効化する「安全化」、安全化した不発弾の「回収・運搬・処分」までの一連の工程を指す。

 担当地域は、北は新潟県佐渡島、南は小笠原諸島まで、先の大戦での激戦地だった硫黄島や首都・東京を含む1都10県に及び、平成6年3月の隊編成以来、7204件(498トン)の処理を担ってきた。

 不発弾の状態によっては交通規制や避難を伴う大がかりな作業になる。東京都江東区のマンション建設現場で今年4月と6月に、米国製の焼夷(しょうい)爆弾(長さ120センチ、幅36センチ)が相次いで発見されたケースでは、近隣企業が避難し防護壁で囲う措置が取られた。

 そうした中、無事、信管を取り外して安全化し運び出すことができた。その帰途では、処理の行方を見守っていた住民らが、手を振って隊を見送ってくれた。上沢敦准陸尉(46)は「部隊で学び、蓄積してきた技術が形になった充実感を得る瞬間だった」と頬を緩める。

 7月にも3発目の爆弾がこの現場で発見されるなど隊の役割は尽きない。「これからも不発弾を安全・確実に処理し、民生の安定に寄与していきたい」。隊長の山根光2等陸佐(44)は揺るぎない決意を胸に、活躍を誓った。(田中徹)

この記事を共有する

おすすめ情報