PR

コカイン摘発に強い味方 警察庁が現場鑑定機器を導入へ 現行犯逮捕が可能に

PR

警察庁はコカインを現場で判定する機器を導入する
警察庁はコカインを現場で判定する機器を導入する

 都心部で流通・乱用が拡大傾向にあるコカインについて、警察庁が平成31年度、捜査員が現場で使える鑑定機器を警視庁など一部都府県の警察に導入する方針を固めたことが19日、政府関係者への取材で分かった。警察当局は25年まで試薬式の予試験(簡易鑑定)を実施していたが、誤判定が相次ぎ中止していた。高精度の機器導入で容疑者の現行犯逮捕が可能になり、誤認逮捕の回避や任意捜査段階の証拠隠滅の防止などに威力を発揮しそうだ。

 警察関係者によると、警察庁が機器を導入するのは首都圏を中心に、主要都市を管轄する警察で、31年度予算案に機器整備費用として約2700万円を計上。警察庁は台数や対象の警察を明らかにしていないが、東京・歌舞伎町や六本木といったコカインの流通拡大が疑われる地域での活用を想定しているとみられる。

 捜索や職務質問でコカインとみられる粉末を発見した場合、捜査員が現場で機器を使用し、数分で陽性かどうかを判定できるという。機器は分光計と呼ばれ、物質に当てた光の反射状況から化学構造を解析し、あらかじめ登録した違法薬物のデータと照合する。

 機器は持ち運びが可能で、「極めて高い精度」(警察関係者)がある。対象人物の言動などと合わせ、総合的に現行犯逮捕に足りる証拠と見なせる。

 現在、警察はコカインが疑われる物質について、設備が整った科学捜査研究所の本鑑定を待ち、裁判所の逮捕状を得て通常逮捕するなどしている。

 だが科捜研に薬物を持ち込む必要があり、結果が出るまで数時間かかる。また、夜間は鑑定員が不在で鑑定が翌朝に回される場合もある。その間は任意捜査となるため薬物を所持していた人物を長時間留め置くことはできず、証拠隠滅を図られたり、所在不明になったりする恐れがあった。

 捜査現場では25年まで、薬物と試薬の液体を反応させ、色の変化で判別する予試験を実施。だが似た成分の危険ドラッグをコカインと誤判定し、誤認逮捕するケースが相次いだため全国の警察は同年から予試験を原則中止し、現行犯逮捕しないよう運用していた。

 捜査関係者は「薬物犯罪では現行犯逮捕の見合わせで容疑者の逃亡傾向が強い。その場合には捜査に割く人手が改めて必要だった。機器導入で効率的になるほか、入手ルートについての証拠隠滅も防げる」と話している。

この記事を共有する

おすすめ情報