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仲介役の男、数億円を自社の運転資金に 地面師事件 

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積水ハウスが「地面師」の被害に合いだまし取られた土地。正面にはフェンスが張られていた=16日午前、東京都品川区西五反田(寺河内美奈撮影)
積水ハウスが「地面師」の被害に合いだまし取られた土地。正面にはフェンスが張られていた=16日午前、東京都品川区西五反田(寺河内美奈撮影)

 住宅大手の積水ハウス(大阪市)が約55億円の被害に遭った土地取引をめぐり、所有者になりすまして登記を変更しようとしたとされる地面師事件で、警視庁捜査2課に逮捕された地面師グループの1人が、同社から支払われた土地代金約55億円のうち数億円を自身の会社の運転資金に流用していた疑いがあることが17日、捜査関係者への取材で分かった。同課は詐欺容疑での立件も視野に、資金の流れを詳しく捜査している。

 捜査関係者によると、東京都渋谷区恵比寿、会社役員、生田剛(つよし)容疑者(46)は、積水ハウスの担当者に土地売却を持ちかけた地面師グループ内の「仲介役」とされる。

 取引は生田容疑者と同居する近藤久美容疑者(35)が代表を務める会社が、品川区西五反田の土地(約2千平方メートル)を所有者の女性から60億円で購入したように装い、積水ハウスに70億円で転売するという流れで実施された。

 積水ハウスが回収不能になった被害金約55億円のうち、生田容疑者は転売益10億円に加えて、グループ内での報酬として数千万円を受け取っていた疑いがあるという。

 生田容疑者はアパレル業など複数の会社を実質的に運営しており、数億円を運転資金に充てていたとみられる。生田容疑者は積水ハウスの担当者と事件前からの知り合いだったという。

 関係者によると、首謀者の1人とされ、先週、フィリピンに出国したカミンスカス操容疑者(58)=偽造有印私文書行使容疑などで逮捕状=は、他人名義でマンションを購入し、出国に合わせて売却。逃走資金として数千万円を捻出した可能性がある。

 捜査関係者によると、積水ハウスは被害金の多くを小切手で支払い、地面師グループ側は複数の口座に分けて現金で引き出していた。

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