PR

町長失職もセクハラ疑惑否定、「町政刷新」にも執着 群馬・みなかみ

PR

記者会見で「町政を混乱させこのような形で辞めることになり申し訳なかった」と頭を下げた前田町長=18日、みなかみ町役場(橋爪一彦撮影)
記者会見で「町政を混乱させこのような形で辞めることになり申し訳なかった」と頭を下げた前田町長=18日、みなかみ町役場(橋爪一彦撮影)

 団体職員の女性に対するセクハラ疑惑が取り沙汰されている群馬県みなかみ町の前田善成町長(51)は18日、町議会で再び提出された不信任決議案が全会一致で可決され、自動失職した。昨年10月に初当選し、セクハラ疑惑が浮上して4カ月以上にわたり議会と対立を続けた前田氏はセクハラの意図を一貫して否定。次期町長選(10月28日投開票)に出馬しない意向を示しているが、町長在任中の目標だった「町政刷新」への意欲は捨てていないといい、今後の動向が注目される。

 「また、不信任を出すと議会が言うなら、出せばいいんじゃない」

 7月に不信任決議を受けたことに伴う今月9日投開票の町議選で、セクハラ疑惑を追及する反町長派に大敗した責任を取り、10日に辞職願を提出した前田氏は、半ばあきらめた様子で周囲に語っていた。

 辞職の期日は地方自治法の規定で30日とされていたが、前田氏は18日の議会で同日付で辞職する意向を表明。これに対し、町議からは「セクハラ疑惑問題の責任を取っていない」として不信任決議案が提出され、全会一致で可決された。

 前田氏を支持する町議も選挙直後の段階では数人いたが、町民からの強い反発を重大視し、見捨てる形となった。

 弁明に立った前田氏は「セクハラはなかった」などと従来の主張を繰り返したが、町議からは「セクハラは人権問題で重大。責任を取って辞めるべきだ」(高橋久美子議員)「理由なき解散を行い、1700万円もの血税を無駄にした」(小林洋議員)といった非難が相次いだ。

 議会終了後、小野章一議長が町長室で前田氏に「責任の重さを感じてほしい」と不信任決議の通知書を手渡したが、何も返事はなかったという。

 女性は強制わいせつ容疑で県警に被害届を提出しているが、前田氏は一貫してセクハラの意図を否定。虚偽の主張で名誉を傷つけられたとして、女性を相手取り提訴している。

 また、町議選の争点にも掲げていた町のRDF(ごみ固形化燃料)事業の手続きをめぐる疑惑解明もあきらめていないという。

 前田氏は記者会見でセクハラ疑惑に対し「事実を歪(わい)曲(きょく)したもの。裁判で明らかにしたい」と述べ、次期町長選については「出馬する気はないが、後援会の意見を聞いてみる」と話した。

 県選挙管理委員会によると、不信任決議を受けた首長が議会を解散し、改選後に再び不信任決議を受けて失職するケースは県内で前例はないという。

 町民の60代男性は「辞めて当然だ。でも、町長に選んだわれわれにも原因がある」と話した。

この記事を共有する

おすすめ情報