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【オウム裁判終結】麻原彰晃死刑囚ら13人の執行に現実味 時期・順番が焦点 法務省内「首謀者がまず執行されなければ、遺族や国民が納得しない」

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オウム裁判終結

麻原彰晃死刑囚ら13人の執行に現実味 時期・順番が焦点 法務省内「首謀者がまず執行されなければ、遺族や国民が納得しない」

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死刑が確定したオウム真理教関係者 1/1枚

 オウム事件の裁判が終結したことを受け、法務省は元教祖、麻原彰晃死刑囚ら確定死刑囚13人の執行について本格検討に入るとみられる。今後の焦点は執行の時期と順番だ。

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 刑事訴訟法は、死刑執行について、判決確定から6カ月以内に法相が命じなければならないと定めている。だが共犯者の逃亡中や公判中には執行をしない運用がなされてきた。公判で証言が得られなくなるのを避けるためだ。地下鉄サリン事件で麻原死刑囚らの共犯者にあたる高橋克也被告の裁判が終結したことで、このハードルは越えた。

 死刑囚が再審請求中の場合も、執行が回避される傾向がある。執行後に冤罪(えんざい)が発覚した場合、取り返しがつかないためだが、麻原死刑囚を含め再審を求めている死刑囚が複数いる。

 全体を見ても、収容中の確定死刑囚122人のうち約7割が再審請求中で、「大半は執行引き延ばし目的」とも指摘されている。

 だが法務省は昨年7月、再審請求中の執行に踏み切った。当時の金田勝年法相は「請求をしているから執行しないという考えはとっていない」と強調した。同年12月にも再審請求中だった2人を執行。相次ぐ請求中の執行は、引き延ばし目的の請求は考慮しない、という法務省の強い姿勢を示したものとも解される。

 執行順は死刑の確定順が原則とされており、それによれば平成17年5月に確定した宮前(旧姓・岡崎)一明死刑囚(57)が最初で、麻原死刑囚、横山真人死刑囚(54)と続くことになる。だが、同省内には「全事件を首謀した麻原死刑囚がまず執行されなければ、遺族や国民が納得しない」との意見が強まっているといい、こうした点も考慮されるとみられる。

 ただ、死刑執行は最終的に時の法相の姿勢によるところが大きく、過去には思想信条などを理由に、執行を命じなかった法相も少なくない。

 公安調査庁によると、アレフなどの後継団体は現在も麻原死刑囚への帰依を深めているとされる。執行命令を出した法相が報復される懸念もあり、同省は警備面も含め難しい対応を迫られることになる。