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【信越線立ち往生】「安全優先」で乗客降ろさず 対応に問題も

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「安全優先」で乗客降ろさず 対応に問題も

信越線立ち往生更新
立ち往生したJR信越線の普通電車。先頭車両の前に雪が立ちはだかった=11日夜、新潟県三条市(同市の村岡志信さん提供) 1/1枚

 JR信越線の普通電車が新潟県三条市で約15時間半、立ち往生したトラブルで、JR東日本は12日、降雪量が多く除雪が追い付かなかったとの見方を示した上で、対応に問題がなかったかどうかを調査する考えを明らかにした。

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 JR東日本新潟支社によると、電車が立ち往生したのは11日午後6時55分ごろ。直後は社員が人力で除雪を続けたが、降雪が多く間に合わなかった。駅で運転を取りやめれば立ち往生は免れたが、電車の前面に雪かきを装備していたため、運行可能と判断したという。

 除雪車の出動も遅れ、配備先の長岡駅から現場に向かったのは12日午前1時半ごろ。現場到着は同9時半ごろにずれ込んだ。1時間弱で除雪作業は終わり、同10時26分に運転を再開した。

 日本海側の広範囲で雪が降った11日夜、信越線の現場近くで稼働していた除雪車はなかった。雪をかきながら進む除雪車はスピードが遅く、到着までには長時間かかった。

 新潟支社は「県内全域で降雪量が多く、対応が後手に回った可能性はある。除雪車の出動はダイヤの調整が必要で時間がかかる」と説明する。

 息子が車内で一夜を明かしたという見附市の50代の女性会社員は「除雪車が出るのが遅すぎたのではないか。10時間以上も閉じ込められるなんて」と憤りを隠さなかった。

 JR東日本は、乗客を一晩降ろさなかった理由について「車外に出すのは危険で、安全を優先した」と説明した。乗客を避難させる場合に歩かせることになる線路上に雪が積もっており、深夜だけに、車内にいた方が安全と判断したという。電車は停電せず、照明や暖房は稼働しており、トイレも使える状態だった。

 一方、三条市防災対策室には担当者3人が11日夜から徹夜で詰め、大雪への警戒態勢をとった。ただ「JRから詳しい情報の提供がなかった」といい、市は特別の対応は取らなかった。