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【軽井沢スキーバス転落】事故車両、ギアがニュートラルに エンジンブレーキ利かず制御不能状態か

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事故車両、ギアがニュートラルに エンジンブレーキ利かず制御不能状態か

軽井沢スキーバス転落更新

 長野県軽井沢町で15人が死亡したスキーバスの転落事故で、県警などによる事故車両の検証の結果、バスのギアがニュートラルの状態だったことが21日、捜査関係者への取材で分かった。ニュートラルではエンジンブレーキが利かないことから、現場の下り坂でフットブレーキで減速しきれず制御不能に陥った可能性がある。県警は検証の結果の分析を進め、事故原因の解明を目指す。

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 県警は19、20の両日、事故車両の製造元である三菱ふそうトラック・バスの整備工場(同県上田市)で、事故車両の検証を実施。その際、ギアがニュートラルの位置になっていたことが判明した。ニュートラルになっていた理由は分かっていない。フットブレーキに特に異常は見つからなかったという。

 事故車両は平成14年製造の6速マニュアル式の観光バス「エアロクィーン」。通常、同型のバスを減速させるにはフットブレーキのほか、エンジンの抵抗によって減速するエンジンブレーキ、エンジンブレーキの補助として使う排気ブレーキの3つの方法がある。

 このうち、エンジンブレーキと排気ブレーキは構造上、ギアが入っていないニュートラルの状態だと作動しない。そのため、県警は事故当時、フットブレーキのみしか使用できず、下り坂で減速しきれなかった可能性があるとみている。フットブレーキを多用した結果、利きが悪くなる「フェード現象」などが起きた可能性もあるとみている。

 県警は検証で走行距離などのデータが記録された運行記録計(タコグラフ)の記録紙など4点を押収。どの段階からニュートラルになっていたのかを調べる。

 三菱ふそうトラック・バスによると、エアロクィーンは4年から製造が始まり、最近3年間も年640~800台が販売されているが、特に異常の報告はないという。

 一方、東京労働局は同日、労使の協定を結ばずに残業させるなどしたとして、労働基準法違反などの疑いで、バス運行会社「イーエスピー」(東京都羽村市)を家宅捜索した。