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【露ドーピング問題】「ソ連に障害者はいない」偏見乗り越えてきた障害者の処遇に“逆風”も パラリンピックから全選手排除で

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【露ドーピング問題】
「ソ連に障害者はいない」偏見乗り越えてきた障害者の処遇に“逆風”も パラリンピックから全選手排除で

7日、リオデジャネイロ市内で記者会見する国際パラリンピック委員会のクレーブン会長(壇上右)。ロシア選手団のリオ・パラリンピック大会からの全面除外を発表した(共同) 7日、リオデジャネイロ市内で記者会見する国際パラリンピック委員会のクレーブン会長(壇上右)。ロシア選手団のリオ・パラリンピック大会からの全面除外を発表した(共同)

 【モスクワ=遠藤良介】国際パラリンピック委員会(IPC)がリオデジャネイロ大会からのロシア選手団除外を決めたことに対し、同国の政界や関係者からは「政治的判断だ」といった反発が上がっている。ロシアでは障害者に対する差別と偏見が根強く、2014年3月のソチ・パラリンピック開催を機に、障害者の生活改善に関心が芽生えたばかり。リオ大会からの選手団排除は、障害者に関する社会意識の向上を図る上では逆風となる可能性もある。

 露パラリンピック委員会のルキン委員長は地元メディアに対し、世界反ドーピング機関(WADA)の同じ調査報告書に基づきながら、リオ五輪からの全面除外を見送った国際オリンピック委員会(IOC)と異なる決定がなされたことを「不公平だ」と批判した。

 ムトコ露スポーツ相も、「WADAの報告書で言及された35人の大半は(今回の)パラリンピック選手団と関係ない」とし、決定は「偏見に満ちた政治的なものだ」と主張した。ロシアはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する方針だ。

 旧ソ連は1980年のモスクワ五輪で、「ソ連に障害者はいない」との公式見解に基づいてパラリンピック開催を拒否した。旧ソ連の共産主義イデオロギーが「働かざる者、食うべからず」と労働に重心を置いていたため、障害者を「無価値」とみなす制度や風潮につながったと考えられている。旧ソ連では障害者を施設に隔離することが当然とされた。

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