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イルカ連続死、寒暖差の大きい過酷な気象環境が原因か 上越市立水族博物館「うみがたり」

海からの冷風が吹き付け、太陽光が直射するイルカプール=新潟県上越市の同市立水族博物館(本田賢一撮影)
海からの冷風が吹き付け、太陽光が直射するイルカプール=新潟県上越市の同市立水族博物館(本田賢一撮影)
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 報告書は「イルカは夏の暑さ、冬の寒さをより強く体感する環境に置かれ、飼育施設の構造上の問題からその差を回避できずに、体温調整や内分泌(ホルモン)調節に影響がおよび、免疫力の低下から死亡に至った可能性がある」と指摘している。

 イルカは呼吸の度に浮上し外気を吸わねばならず、副委員長の鈴木美和日大教授は「冷たい外気を肺に取り入れると、それを暖めるためにエネルギーを使う。こうした状態が長く続くと、イルカが疲弊していく」と説明した。

 ただ、最初に死亡したイルカは同水族館で飼育が始まった30年4月から約3カ月後に亡くなっていることから、別の要因で死亡したとみられるとした。

悲劇を繰り返さぬため

 報告書では、悲劇を繰り返さないための17項目の提言を行った。その冒頭で求めているのが飼育施設の改修だ。

 「飼育施設を天候の影響を受けにくい室内にするのが最適だが(大幅改修が必要になるため)すぐに行うのは難しいだろう。そのため、飼育プールの海側に水面から2メートルの風よけの壁と、夏の直射日光をさえぎる屋根・テントの設置を考えるべきだ」(吉岡氏)

 市教委は「水族館で起きたことは市教委の責任。笑顔があふれる施設になるよう全力を尽くしたい」(柳沢祐人教育部長)とし、市の令和3年度当初予算案に飼育施設の改修費4400万円を計上。飼育施設の北側に冬場だけ防風壁を設置するほか、手動で開閉する日よけを設ける予定だ。

 市教委は現在、2頭のバンドウイルカを飼っている飼育プールの水位を下げ、露出した側壁を防風壁として利用する応急措置を講じている。悲劇が再び起きないことを祈るばかりだ。

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