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外来カミキリ、じわり西進 高崎など東毛以外でも被害

 サクラやウメなどの樹木を食い荒らし、枯死させる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害地域がじわり広がっている。これまで太田市、大泉町など東毛地域に限定されていたが、今年に入り、みどり市、桐生市のほか、高崎、伊勢崎の東毛以外の2市でも新たに発生するなど西進し、発生自治体は11市町に拡大した。県はこれ以上の拡大を防ごうと防除方法の実証実験に着手するなど対策を強化し、農業への被害を食い止める構えだ。(柳原一哉)

 県は今夏、昨年度時点の発生地域である県南東部7市町に封じ込めるため太田、桐生、みどり、伊勢崎各市に侵入防止エリアを設定。同エリアから西側への拡大を防ごうとサクラ約4千本への駆除剤注入などの集中的な対策を進めた。

 ところが、強い繁殖力を持つクビアカツヤカミキリの駆除が思うように進まず、8月末までに桐生、みどり、伊勢崎各市で新たに発生。高崎市でもサクラなど計5本に被害が確認された。前橋市では成虫1匹が確認され、県の狙いとは裏腹に侵入防止エリアが部分的に突破された形となった。高崎市の榛名山麓は有数のウメ産地だけに、県は「発生は局所的だ」としつつも警戒レベルを高めている。

 被害本数も増加している。毎年4~8月に実施している調査結果によると、今年の被害本数は前年度比1・4倍の4960本。平成29年度の682本から急拡大しており、歯止めがかかっていない状況だ。自治体別では1323本の館林市が最多で、太田市、大泉町が続いた。樹種はサクラが3998本と全体の8割を占め、ウメ、モモなどの被害も目立っている。

 クビアカツヤカミキリは1匹の雌が1千個以上産卵するうえ、被害が進むと、農薬が効きにくく完全駆除が困難という。既に県の農業技術センター(伊勢崎市)と生産者が、農薬の組み合わせなど効果的な防除方法を探るための実証実験を8カ所で開始。来年以降の防除に生かし、農業に甚大な被害が及ぶのを防ぎたい考え。

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【用語解説】クビアカツヤカミキリ

 中国などが原産の外来昆虫。体長2~4センチで、全体が光沢のある黒色、胴部が赤色。成虫は6~8月に現れ、サクラなどの樹木に産卵。孵化(ふか)した幼虫が樹木内部から食い荒らし倒木することもある。「フラス」と呼ばれる幼虫の糞(ふん)と木くずが混ざったものが生息確認の目安となる。県は発見した場合は踏みつぶすなどの対応を呼び掛けている。

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