PR

地方 地方

大雨被害1年 茂原・本納小移転「検討不足」の声 通学路冠水、学習環境に疑問 

 昨年10月25日の大雨で、大きな被害を受けた茂原市。大雨で校舎裏の崖の土砂が崩れた同市立本納小学校は、来年8月の完成に向け移転工事が行われている。移転先は近くにある同市立本納中学校の敷地内で、近隣の同市立新治小学校、同市立豊岡小学校との統合が予定されている。少子化に伴い、新治小では複数の学年が同じ教室で学ぶ複式学級が生じていることなどから、市は早期の移転統合を実現したい考えだ。だが、十分な検討がなされていないと反対する声もある。(長橋和之)

 同市教育委員会によると、少子化による児童の減少を受け、平成30年3月に本納小、新治小、豊岡小を統合し移転する計画を策定。同年10月に、本納中の空き教室を活用できることや、小中一貫教育の推進などの理由から、本納中の敷地内への移転を決定した。

 昨年7月に本納小が県の土砂災害特別警戒区域に指定され、10月25日の大雨では、実際に崖上部の土砂が一部崩れたことなどで本納小の保護者から早期移転を望む声も出た。今年7月の市議会臨時会で新校舎建設工事費の4億5540万円が承認され、同月23日に着工、来年8月に完成する予定だ。

 しかし、通学路が冠水した本納中への移転に疑問の声を上げる住民も。昨年の大雨では、本納中の敷地内への浸水こそなかったが、通学路は中学生の膝の高さまで冠水した。7月に2267人分の署名を集めた、移転に反対する市民グループの河野英美さん(49)は「統合や移転自体は仕方ないが、通学路が冠水する本納中への移転には賛成できない。新校舎の建設場所は狭く、線路に近い場所。教育環境としても疑問が残る」と話す。

 3階建ての新校舎には、8つの教室と配膳室が設置される。3つの小学校が統合した場合に必要な教室は12~13教室。市教委は本納中の6つの空き教室を活用することで受け入れは可能だとしている。河野さんは「街の活性化のためにも学校が魅力的であることは重要。移転を急ぐだけでなく、子供たちの学習環境を考えた統合、移転をしてほしい」と語った。

 市教委の担当者は「通学路の冠水については、大雨が予想されたら臨時休校にするなど対策をとっていく。移転に関してさまざまな意見があることは承知しているが、市としては現在の計画が最善と考えている。説明を尽くして住民の方々の理解を得られるよう努めていく」と話した。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ