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【日々コレ好日】競馬は勘を養える「推理小説」 埼玉

 ギャンブルは人生に役に立つか-。競輪・競馬に詳しい作家、伊集院静さんはエッセー集『暇なのに忙しかった一日』で「何の役にも立ちません」と忠告する一方、「役に立つことだけをするのが人間の生き方ならば、たぶんこの世の中は偽善者であふれるだろう」と牽制(けんせい)する。ギャンブルをかじることで危険を察知する勘を養えるという。

 閑静な住宅街の一角にある浦和競馬場。JR南浦和駅から送迎バスで5分。競馬場に到着すると、熱狂的なファンが大型スクリーンに向かって「まくれー」「そのまま」などと連呼している。

 ところが、新型コロナウイルスの影響で競馬場は閉鎖。秋にかけて限定的に馬券が買えるようになったが、酒類を提供するスタンドは休業を強いられ、辺りは祭りの後のような寂しさが漂う。

 競馬の楽しみは馬券を的中させることだけではない。歴史と向き合い、レース展開を読む。あたかも「推理小説」のようだ。昔も今も100円から勝負できる点もいい。

 浦和競馬場からの帰途は「前地通り商店会」を歩く。通り沿いには鰻(うなぎ)の名店、地元に愛される鮮魚店、居酒屋…古きよき浦和を今に残す。馬券が外れることを前提に飲み代を残しておく。深入りは禁物だが、競馬は一生つきあえる気ままな趣味になる。(日出間和貴)

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