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【深層リポート】使用済み核燃料再処理工場 25回目の竣工延期…工程順守待ったなし

三村申吾知事(手前)に再処理工場の竣工延期を報告する日本原燃の増田尚宏社長(左)=8月21日、青森県庁(福田徳行撮影)
三村申吾知事(手前)に再処理工場の竣工延期を報告する日本原燃の増田尚宏社長(左)=8月21日、青森県庁(福田徳行撮影)
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 青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の竣工(しゅんこう)が令和3年度上期から4年度上期に1年延期された。運営する日本原燃は、安全審査合格後に全体工程を見直した結果、安全対策工事の量が増えたことを理由に挙げた。完成延期は、時期を明示しなかった例を含め25回目だ。果たして今回はその通りに実行できるのか。原燃は工程順守に不退転の決意で臨む必要がある。

1年の延期幅

 同工場は7月29日、原子力規制委員会が安全対策の新規制基準への適合を認める「審査書」を決定し、実に6年半の歳月を経て安全審査に合格した。だが、次のステップとなる安全対策工事の設計、工事方法の認可(設工認)手続きなどを勘案すれば、完成時期の見直しは不可避だった。

 規制委の更田(ふけた)豊志委員長は「いまから1年間でというのはチャレンジングなスケジュール。今までの経験に照らして考えると1年でこなすのはなかなかに容易なことではない」と述べていた。

 8月21日、増田尚宏社長は青森県庁に三村申吾知事を訪ね、竜巻防護対策のために冷却塔の移設工事を行うことなどから、完成時期を約2年後の4年度上期に延期することを報告。「県民にご心配とご迷惑をかけ申し訳ない。地域に安心していただけるよう責任をもって取り組んでいく」と述べた。

 1年の延期幅について、増田社長は「審査で確認してもらう部分以外は今まで通り工事を進めることができるため」としている。

 しかし、審査対象となる施設や機器は広範囲に及ぶ。設工認手続きについて増田社長は「4つぐらいに分割して審査してもらう。いかに審査を合理的にやってもらうか」というが、それぞれどのくらいの時間がかかるのか不確定要素は少なくない。

「これまでとは違う」

 25回目の延期について、増田社長は「今回の延期とこれまでの延期の違いは審査に合格したという点で確度、精度が違う。合格によって安全対策でやるべきことが決まった」と胸を張る。過去の延期の要因となったトラブルやヒューマンエラーの再発防止策についても徹底するという。

 しかし、運転員の技術力維持、さらなる向上への取り組みのため検討していたフランスのラ・アーグ再処理工場への派遣は、新型コロナウイルスの影響で延期になった。

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