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栃木県知事選告示まで1カ月 5選か新顔か、準備急ぐ両陣営

 任期満了に伴う栃木県知事選は、5選を目指す現職の福田富一氏(67)=自民県連推薦=に、元NHK宇都宮放送局長の新人、田野辺隆男氏(60)が挑む「一騎打ち」の構図がほぼ固まった。10月29日の告示まで1カ月となり、両陣営とも準備を加速させる。(山沢義徳)

■遅れた意思表明

 先に出馬表明したのは田野辺氏だった。2月に意向を明らかにした後、新型コロナウイルスの感染拡大で延期していた記者会見を6月5日に開いた。田野辺氏は4年前の参院選に野党統一候補として出馬。しかし今回は「『無所属県民党』の立場で、新しい栃木のあり方を問いたい」と政党とは一線を画す。

 これに対し福田氏は、7月20日に開かれた自身の後援会総連合会の会合で出馬表明。近年頻発する自然災害などを挙げ「県民の生命財産を守るためには現場を熟知し、経験の多い私がふさわしい」と力を込めた。田野辺氏に遅れること5カ月余り、4年前の前回選と比べても約1カ月遅いタイミングでの表明は、5選出馬への葛藤が理由だった。

■考えていた勇退

 「次の知事は、国会議員にお願いしたいと考えていた」

 会合後の取材に福田氏は、4期で勇退するつもりだったと明かした。しかし今年に入り、県市長会や県町村会などが相次ぎ福田氏に出馬を要請。県議会の重鎮からも「政治家の出処進退は後援会の意向に沿うべきだ」と告げられていた。「権腐十年」を持論とし、多選に懐疑的な発言をしたこともある福田氏だったが、周囲に強く請われる形となり、5月半ばに意思を固めたという。

 全国47都道府県で、在任5期以上の知事は現在5人。栃木では、平成12年の知事選で新人の福田昭夫氏が現職の渡辺文雄氏の5選を阻んだ。今年7月には、小山市長選で6選を目指した現職が新人に敗れたばかり。田野辺陣営は「5期20年は長すぎる」と、多選批判を展開する。

■野党共闘ならず

 田野辺陣営で動くのは、参院選での支持者を中心とする勝手連だ。ただ本人は、政党の公認や推薦を求めないと明言。野党側の共闘の申し出にも「勝手連としての応援なら歓迎」(後援会長の石川保・芳賀町議)と距離を置いた。「与野党対決」の構図を避け、福田氏支持層への浸透を目指す戦略だが、野党関係者からは「踏み込んだ連携を取りにくい」と困惑の声が漏れる。

 福田陣営は「相手が先行して活動しており、信任選挙だった前回とは異なる」(自民関係者)と引き締めを図る。29日に選挙事務所を開き、与党議員や業界団体などを中心に支持固めを急ぐ。

 ただ、衆院解散・総選挙が現実となれば、組織的な活動に及ぶ影響は大きい。関係者は永田町の動向に気をもむ。

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