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【深層リポート】群馬県産農畜産物のPR戦略加速 データ活用でブランド化へ「攻め」

トウモロコシの分析結果について説明する山本一太・群馬県知事=3日、県庁(柳原一哉撮影)
トウモロコシの分析結果について説明する山本一太・群馬県知事=3日、県庁(柳原一哉撮影)
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 群馬県が、県産農畜産物の成分分析などを行い、その特長をデータの力で訴えるPR戦略を加速する。「甘い」「おいしい」とアピールするだけでなく、その理由や優位性を科学的なデータで訴求する全国でも珍しい取り組みだ。担い手不足や貿易自由化などにより事業環境が厳しさを増す農畜産業。データを武器としたブランド育成は起死回生の一策となるか。

説得力

 「甘味抜群、健康機能性十分!」。山本一太知事は今年2月の会見で、県育成品種のイチゴ「やよいひめ」の分析結果を示し、こう強調した。

 分析を手掛けたのは知事肝煎りの「Gアナライズ&PRチーム」。やよいひめと2大ブランド「とちおとめ」「あまおう」の3品種について、甘味や酸味など8項目を数値化して比較した結果、やよいひめが7項目で上回った。さらに総ポリフェノールなど健康機能成分もほぼ横一線だった。

 「ライバル品種に引けを取らない裏付けがあれば売り込みにも説得力が増す」。県担当者の言葉は熱を帯びる。

 今月3日には県産トウモロコシの分析結果も公表し、「北海道産などに比べ甘味が強い」とのデータを示した。トウモロコシは収穫後に甘味が急低下するという性質もグラフで明示し、「群馬産は朝採りを、その日のうちに首都圏に届けられる」と利点を強調した。

 やよいひめもトウモロコシも、県はデータを武器に、販売力を強化する構えだ。

問題意識

 もともと農畜産業が盛んな群馬県。県内の野菜産出額は全国6位の983億円(平成30年)だ。キャベツ、キュウリなど16品目の出荷量は全国5本の指に入り、養豚の飼育頭数も4位につける。巨大な消費地である首都圏に地理的に近く、「手頃な価格の農畜産物の供給基地の役割を担い、発展してきた」(県担当者)。

 だが、裏を返せば「群馬の農業は特別な努力をせずとも維持できてきた」との指摘につながる。安定供給はそれ自体がブランドとなるが、「もう一度買って食べたい」と消費者の心を動かす全国区のブランドは育ったのか。県の取り組みの背景にはこうした強烈な問題意識がある。

 もう一つの動機は「攻め」だ。農畜産業を取り巻く環境は厳しさを増し、特に担い手不足は深刻。県の就農人口は平成に入ってからの約四半世紀で実に6割減の4万4千人(27年)となった。

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