「偉業は希望の星」 ノーベル賞の吉野彰氏に静岡県民栄誉賞
昨年ノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏(72)の功績をたたえて、4日に県民栄誉賞が授与された。川勝平太知事が県庁で表彰状と純銀製の記念盾、記念品を手渡した。県民栄誉賞を受けたのは、ノーベル医学・生理学賞の本庶佑氏に続いて6人目。
吉野氏は平成17年から約10年間、旭化成富士支社の吉野研究室で、ノーベル賞の受賞理由となったリチウムイオン電池の研究に取り組んできた。
川勝知事は「こうした形でお祝いでき、光栄で感激している。先生は不撓不屈(ふとうふくつ)のチャレンジ精神で開発し、人類にとって画期的な功績をあげられた。偉業は希望の星として輝いている」と祝福した。吉野氏は「一番しんどい最後の関門を乗り越えようとした時期に研究拠点が富士市に移り、気持ちよく研究を続けてきた。今後も静岡県とはゆかりがあると思います」と顔をほころばせた。
また、富士市は同日、富士市民栄誉賞を吉野氏に贈った。同賞の贈呈は平成10年の創設以来初めて。