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豪雨被害1カ月 浸水、想定地域と一致 危険性周知「マップ」活用を

 九州を襲った豪雨災害から4日で1カ月。熊本県の球磨川流域では、近年相次ぐ大雨や台風と同様、氾濫による浸水が予想されていた場所で大きな被害が出た。浸水域は国の想定と重なる。繰り返される災害は地域の危険性を住民に知らせるハザードマップの作成、活用という課題を改めて突き付けている。

 国土地理院は航空写真などを基に、熊本県などに大雨特別警報が発表された後の7月4日午後3時時点の浸水推定図を公開している。浸水の深さは最大8~9メートル。入所者14人が死亡した球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園」周辺の被害が際立ち、人吉市の市街地にも浸水が広がる。

 浸水したとみられる区域は、河川を管理する国土交通省の想定で浸水の深さが5メートル以上20メートル未満とされていた範囲におおむね含まれ、球磨村と人吉市の境界付近ではほぼ一致した。

 浸水想定をめぐっては、豪雨災害の激甚化を踏まえ、平成27年の法改正で基準が「数十年から100年に1度レベルの大雨」から「千年に1度レベルの大雨」に広がった。想定は自治体が作るハザードマップの前提になる。

 ただ、国交省によると、マップの作成義務がある1356市区町村のうち、新基準に対応したマップを公表しているのは1月時点で42%の573にとどまる。予算や人員の制約も遅れの背景だ。

 静岡大防災総合センターの牛山素行教授は「水害が多い地域は、過去の被害が最大と思い込んでしまう危険性がある」と注意を呼び掛ける。「堤防などハード整備で被害を全て防ぐことは無理。ハザードマップなどソフト対策と合わせた取り組みが重要だ」と強調している。

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