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福岡県、新型コロナ感染最多121人 医師会、危機感あらわ 自宅療養増加に懸念も

記者会見で新型コロナウイルスの感染拡大に危機感を示す福岡県医師会の松田峻一良会長(右から2人目)
記者会見で新型コロナウイルスの感染拡大に危機感を示す福岡県医師会の松田峻一良会長(右から2人目)

 新型コロナウイルスの感染者が急増し3桁になった福岡県で、医療関係者が警戒を強めている。同県では30日、新たに過去最多の121人の新規感染者を確認した。福岡県医師会は同日の記者会見で「明らかに感染が広がっている。(医療提供体制は)ますます逼迫(ひっぱく)してくるのではないか」と危機感をあらわにした。軽症・無症状の若者ら自宅療養者が急増している状況に警鐘を鳴らし、家庭内での感染を防ぐためにも積極的な民間ホテルの活用を呼び掛けている。(九州総局 小沢慶太)

 「こんなに急激に増えるとは夢にも思っていなかった」

 福岡県医師会の松田峻一良会長は記者会見の冒頭、率直な受け止めを吐露した。

 福岡県では29、30日と2日連続で新規感染者が100人を超え、過去最多を更新するなど、感染の再拡大に歯止めがかかっていない。

 29日現在、入院や民間ホテルなどで療養している患者は587人。そのうち入院患者は196人で、県によると、新型コロナ専用病床(490床)の稼働率は40・0%、重症病床(60床)の稼働率も8・3%で、「十分な医療提供体制を維持している」とする。

 しかし、松田氏は「病床数だけの問題ではない。医療従事者は怖さを抱え、新型コロナ以外の病気にも対応している。医療体制は常に逼迫している」と強調する。

 現状は感染者のうち、軽症や無症状の若い世代の占める割合が多く、重症者は5人にとどまっている。それでも県医師会の瀬戸裕司専務理事は「楽観視はできない。このまま感染者が増えれば高齢者にも広がり、重症患者が一気に増える可能性は否定できない」と話す。

 特に懸念するのは軽症・無症状者への対応だ。29日現在、入院やホテルに入らず自宅で療養している患者は272人と全患者の5割近くに上る。本来は感染したら入院か民間ホテルでの療養が基本だが、ホテル滞在の拒否や家庭の事情で自宅にとどまる人が増えているという。

 県は福岡市博多区のホテル455室を軽症・無症状者の療養先として確保しているが、入所者は119人と受け入れが十分に進んでいないのが現状だ。ただ、今後の感染者の急増に備えて、新たに同市天神地区でも民間ホテル1棟を借り上げて、近く運用を始める予定だ。

 瀬戸氏は「家庭内感染に気を付けなければならず、安易な自宅療養は注意しなければならない」と訴える。

 同県の小川洋知事も記者会見で、自宅療養者の増加に懸念を示し、「保健所から入院や宿泊療養施設に入所するよう要請があれば速やかに応じてほしい」と呼びかけた。

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