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デコポン復活を息子に誓う 芦北の男性「父の背中見せたい」

壊滅状態となったデコポンのビニールハウスで立ちつくす釜博信さん
壊滅状態となったデコポンのビニールハウスで立ちつくす釜博信さん

 収穫量2万2344トン(平成30年)と全国1位を誇る熊本県のデコポンも豪雨で大きな被害を受けた。県内有数の産地・芦北町女島地区でデコポンを栽培する釜博信さん(38)は、祖父の代から受け継いだ果樹の半数を失った。息子に頼もしい父親の背中を見せようと復活を誓う。

 釜さんの果樹園には土石流が押し寄せ、ビニールハウスの木は根っこから掘り返された。泥が約50センチ堆積し、12棟のハウスのうち7棟が壊滅状態になった。散水設備やトラクターも壊れ、損害は4千万円以上という。

 今年は、新型コロナウイルスの影響で、別に手掛けているサラダタマネギも売り上げが低調。自己破産を考えるほど思い詰めた。

 七夕の日、長男の太陽君(6)と次男の虹太ちゃん(4)が短冊に「あめがやみますように」「おかねがふえますように」と書いた。「雨のせいで両親が悩んでいることを気遣ってくれたのだろう」。短冊の文字をじっと見ていると涙がこぼれた。

 祖父の代から60年以上、3代にわたるかんきつ農家。まだオレンジ色に熟していない緑色のデコポンの実を触ると「父親が30年前に植えた木が、俺をここまで育ててくれた」との思いがこみ上げた。今度は自分が、これで息子2人を育て上げようと決意した。

 ハウスでのデコポン栽培には、ビニールを通して日の光をたっぷり浴びることが欠かせないという。息子たちの名前を、縁起の良い「太陽」「虹」から取った。

 「困難な状況でも光をくれる息子たちがいれば、きっと雨は上がる」。復活を目指す声は力強い。

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