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九州豪雨 事業再開より被災者支援 球磨川ラフティング運営会社「地元企業の使命感」

豪雨被害で土砂が流れ込んだラフティングツアー会社の事務所で、泥だらけのヘルメットをトラックの荷台に載せるスタッフら=14日、熊本県球磨村
豪雨被害で土砂が流れ込んだラフティングツアー会社の事務所で、泥だらけのヘルメットをトラックの荷台に載せるスタッフら=14日、熊本県球磨村

 豪雨で氾濫し、熊本県球磨村など広い範囲に被害をもたらした球磨川は、ボートで急流を下るラフティングの名所として知られる。災害発生時は、地元のラフティングツアー会社が住民の救助に駆け付けた。本格的なレジャーシーズンを迎える中、同社も被災し大きな被害を受けた。それでも「地元企業としての使命感がある」と被災者支援を優先し、一日も早い村の再建を目指す。

 被災から10日が過ぎた14日、球磨村のラフティングツアー会社「ランドアース」の従業員らは村の住宅街で、泥まみれの家具を片付け、ごみを運び出していた。

 4日朝、同社の迫田重光社長(53)は従業員らとボートで救助に向かった。「助けて」。屋根の上やベランダに逃れた住民の悲痛な声や表情に突き動かされ、流されたオールの代わりにスコップなどを使い、半日近くこぎ続けた。入所者14人が犠牲者となった特別養護老人ホーム「千寿園」の入所者1人を含む、計19人を助け出した。

 「必死だった」と振り返る迫田さん。事務所が浸水し、敷地内には泥が流れ込み、所有していた約20隻のボートも半数が流された。新型コロナウイルスの影響で数カ月間遠のいていた客足が、ようやく戻り始めていた直後の水害。支社も含め従業員25人を抱えるが、会社の損害は約6千万円に上り、「耐え忍んだ末にとどめを刺された」と肩を落とす。

 ラフティングは「地元の観光の目玉」との自負がある。「再開は地域の復興につながる」という思いもあるが涙を浮かべながら片付けに追われる高齢者の姿を見て、事業のことを考えている場合ではないと感じた。コロナ感染対策で県外からボランティアを呼べない事情もあり、ごみ搬出を手伝ってもらった浦野又生さん(80)は「年寄りが多いから若い力が頼りになる。感謝しかない」と笑顔を見せた。

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