PR

地方 地方

豪雨被害、励まし背に再起 人吉の畜産農家、家族で守った牛16頭 熊本

豪雨の被害を受けた牛舎で、子牛を避難させた時の様子を話す小野芳廣さん=熊本県人吉市
豪雨の被害を受けた牛舎で、子牛を避難させた時の様子を話す小野芳廣さん=熊本県人吉市

 熊本県人吉市の畜産農家、小野芳廣さん(63)は、豪雨で氾濫した球磨川からあふれた濁流に自身ものまれそうになりながら、家族4人総出で、飼育する牛16頭を全て守り抜いた。「牛は家族同然。必死だった」と振り返る。

 4日午前8時ごろ、自宅裏の牛舎に入り込んだ水は、あっという間に1.5メートルの高さまで上がった。溺れそうになって泥流を泳ぐ子牛たち。長男(36)と手分けし、生後2~3カ月の5頭を餌箱に乗せ、生後3日の1頭は2階のわら置き場に抱え上げた。牛舎から流されていく成牛は、妻(62)と長女(30)が保護してくれた。何とか16頭を避難させ、その日の夜には球磨畜産農業協同組合に移すことができた。

 父親の代には近所に5、6軒あった牛農家も今では小野さんだけ。牛舎が水没し農機具も使えなくなったが、飼育をやめるつもりはない。牛を自宅裏でなく、高台の放牧場で飼う計画もしている。「これからも体が動く限り続けていきたいね。牛が好きだから」。牛舎の土砂をかき出しながら、小野さんは笑った。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ