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【しずおかこのひと】 野球部の「生みの親」 加藤学園・加藤瑠美子校長 「甲子園行かずにどこ行くの?」

甲子園での交流試合に出場する加藤学園の加藤瑠美子校長
甲子園での交流試合に出場する加藤学園の加藤瑠美子校長

 加藤学園(静岡県沼津市)野球部が新型コロナウイルスの影響で中止となった第92回選抜高校野球大会の代替として8月10日に開催する「2020年甲子園高校野球交流試合」に出場する。開幕まで約1カ月。試合形式こそ違うものの、初めて甲子園の土を踏む「カトガク」の加藤瑠美子校長(77)に夢舞台への期待などを聞いた。(岡田浩明、写真も)

 --一度は幻に終わった悲願の甲子園出場がかなうことになった

 「良かった。甲子園の土を踏みたいなら試合をせずに『行進だけ』という話もあったようですが、うちの監督や生徒にとって試合をしてこその甲子園。1試合でも十分。8月に感染症の第2波がこないよう祈るしかないです」

 --一時は春夏の夢舞台が失われ、喪失感もあったのでは

 「私は普段、仏壇の前でお願いしません。亡くなっている方だから、お願いはしちゃいけないものだと思っていました。しかし、今回ばかりは学校の創立者と私の父母の仏壇の前で『どうか甲子園に行かせてください』と、ほぼ毎日お願いしていました。今度は『行けるようになりました。おかげさまです』と報告したい」

 --校長は野球部の「生みの親」だが、元プロ野球選手の高野百介(ももすけ)さんと結婚した母、淑子(よしこ)さんの野球好きが影響したとか

 「球場で活躍する父の姿をみてほれ込んだ母は『いい男なんだから』と夢中だった。母が生きているころ、私もプロ野球や高校野球をよく見ていました。(加藤学園が)女子高から共学になって男子も増えてきたのに野球部がないのは…と思って奔走しました」

 --平成8年創部当初の野球部は

 「当初、最初の試合を観戦しましたが、どんどん打ち込まれ、観戦しながらお茶を飲んでたら試合が終わっていました。それに、保護者とけんかしたことも。(夏の地方大会前に)保護者が『引退する3年生を全員試合に出してほしい』というからね、私は『口出ししたら監督に失礼。監督が選んだので3年生全員が出るのはないんじゃないですか』と伝えた」

 --すると

 「保護者は『校長先生、本気で甲子園に行く気ですか』というから『甲子園に行かないで、どこに行くの。他に行くところありますか』と言い返した。保護者とのけんかはこれが最初で最後。それほど、みなさんも甲子園が遠かった。弱くて対外試合を断られることもありましたから」

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