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鹿児島県知事選、混戦で4分の1ルール再選挙も現実味 一時知事不在の事態に

候補者の集会に集まった有権者ら=25日、鹿児島県出水市
候補者の集会に集まった有権者ら=25日、鹿児島県出水市

 鹿児島県知事選は7月12日の投開票に向け、過去最多の7氏が舌戦を繰り広げている。保守が分裂し、前回選挙戦で一定の存在感を示した「反原発票」の動向も不透明。圧倒的な候補の不在に加え、7氏が票を分け合う情勢の下で注目されるのが最多得票者が有効得票の4分の1以上を得られなければ、再選挙となる公職選挙法の規定だ。通常は意識されることのないハードルは今選挙では大きな意味を持つかもしれない。(九州総局 中村雅和)

 「前の古い鹿児島でもなく、今の駄目な鹿児島でもない新しい鹿児島をつくる」

 25日、元九州経済産業局長の塩田康一氏(54)は薩摩川内市内で開いた集会で、現職の三反園訓氏(62)や元職の伊藤祐一郎氏(72)を意識し、こう訴えた。

 陣営は三反園、伊藤両氏への県民の評価は低いと見る。現職知事として県内複数首長に電話で集票を依頼したとする地元紙報道は三反園氏にとって逆風だ。一方、伊藤氏も在職中「上から目線」との批判が絶えなかった。塩田陣営は両氏への批判票取り込みを狙う。

 対する三反園陣営は自民・公明の推薦に加え、主要経済団体を固める組織戦の構え。公明の推薦状を告示日の出陣式で受け取るパフォーマンスも見せた。自民県議や支持団体の一部に離反の動きがある中、引き締めに躍起だ。

 伊藤氏は地元・出水市での集会で「(自らの政治姿勢に批判を浴びた)悲しい過去があったが今ではすっかり変わった」と深々と頭を下げるなど、低姿勢でアピールを続ける。

 一方、前回は大半が三反園氏支持に回った「反原発票」は医師の横山富美子氏(73)=共産推薦=や元鹿児島テレビ放送アナウンサーとして高い知名度を誇る青木隆子氏(57)らに流れるとみられる。

 こうした情勢の下、いずれの候補も有効得票の4分の1以上を得られず、最多得票者が「当選人」と認められない可能性が取りざたされ始めた。

 この場合、14日以内の異議申立期間の後、50日以内に再選挙が告示される。総務省によると過去に千葉県富津市長選(昭和54年)、奈良県広陵町長選(平成4年)、札幌市長選(15年)、宮城県加美町長選(19年)、鹿児島県西之表市長選(29年)、千葉県市川市長選(同)で前例がある。

 三反園氏の任期は7月27日に満了するため、再選挙ともなれば、鹿児島県は一時知事不在になる。首長が欠けた場合、地方自治法に基づき職務代理者を置く。鹿児島県の場合、代理者は副知事2氏で、岩切剛志氏、中村かおり氏の順とする規定がある。

 ◇鹿児島県知事選 届け出順

武田 信弘 66 元高校教諭 無新  

横山富美子 73 医師    無新  【共】

青木 隆子 57 元民放アナ 無新  

三反園 訓 62 知事    無現〔1〕 【自】【公】

伊藤祐一郎 72 元知事   無元〔3〕 

塩田 康一 54 元経産省職員 無新  

有川 博幸 61 元大学助教 無新  

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