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独自支援競争に財政力ない自治体は疲弊 過疎の勝浦市長訴え

 過疎の町、勝浦市の土屋元(はじめ)市長(71)が産経新聞の取材に、新型コロナウイルスの感染による全国の自治体の独自の支援策について、「財政力のあるなしにかかわらず、コロナの収束が見えない中、自治体間のお金のばらまき競争になっている」と、財政力のない過疎の自治体はこのままでは疲弊するとの懸念を示した。その上で、自治体間で格差が出ないよう、国が全国一律の支援策のさらなる充実を図るよう訴えた。

 観光と農漁業が主力の市の人口は5月末現在で1万7043人。前月より30人減り、過疎が進んでいる。県内37市で最少で1都3県の市でも一番少ない。過疎で財政事情は厳しく、昨年7月に初当選した土屋市長は月額80万円の給料の20%を削減中だが、新型コロナ対策の財源に充てるため、7月から来年3月までは30%削減する。

 市は、国の「持続化給付金」などを受ける事業者への10万円の上乗せ支給など2度、独自の支援策を発表した。市民からは他市との比較でさらなる支援を求める声があるといい、「第3の(支援の)矢が必要だと思っている」という。

 感染収束が見えない中、全国の自治体で行われている独自の支援策について、市長は「財政力のあるなしにかかわらず大盤振る舞い対決になっている。この競争が続けば、自治体の貧富の差がはっきりする」と危惧。その上で「国の給付金への上乗せは、国がストップをかけてほしい。各自治体は、この額では足りないと分かっているから、上乗せをする」と、国による全国一律の給付金のさらなる充実を訴えた。

 理由について、市長は「小さい町は小さい町なりに沿岸を守り、国土を守っていると思っている」とした上で「格差がないよう国は等しく地域を守る。国民の命と経済を一元的に守る。それが国の役目ではないか」と説明した。

 市内の約70の旅館や民宿に廃業情報はないという。「ほとんどが小さな事業所ですが、みなさん、耐えてくれています」

 市は1月末に市内のホテルで中国・武漢市からの帰国者を受け入れ、全国で最初にコロナの問題に直面した。市長は取材に、風評被害によるキャンセルが相次ぎ、観光庁から支援が得られることになっていたが、その後の全国的な感染拡大で計画が棚上げになっていることも明らかにした。

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