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新型コロナ、域内成長率押し下げ 九経調「リーマンショック以上も」 2年度をマイナスに修正

 民間シンクタンク、九州経済調査協会(九経調、福岡市中央区)は2日、九州・沖縄8県の令和2年度域内総生産の成長率をマイナス5・7%へと下方修正する経済見通しを発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響が民間消費や企業設備投資などに幅広く影を落とすとみて、昨年12月発表の成長率の当初見通し(0・9%)から6・6ポイント引き下げた。

 民間消費は昨年10月の消費税増税以降、全国的に下落傾向が強かった。そんな中、コロナ禍でさらに下押し圧力がかかった。ただ、広く緊急事態宣言下の特定警戒都道府県に指定された首都圏などと比べると、内需縮小の影響は少ないとみられる。

 半面、輸出や訪日外国人客(インバウンド)では全国平均よりも大きな影響があるとする。

 九州・山口の地銀トップの多くは5月の令和2年3月期決算発表の際、コロナ禍の影響について「リーマンショック級」と評価していた。しかし九経調は「リーマンショック当時と比べて九州の輸出拠点化が進展している」として、より大きな影響が出る可能性を指摘した。

 輸出産業では、特に海外の需要減少から減産が進む自動車産業が厳しいとみられている。部品メーカーを含め、産業の裾野が広いことから「地域経済へ負の波及効果が懸念される」とした。

 ただ、輸出産業の中でも半導体産業は緊急事態宣言下でも生産拠点が稼働可能で、世界的な5G対応やテレワーク促進によるデータセンター需要などが見込まれる中、底堅く推移すると予想した。

 また、インバウンド消費は2年1~5月の機会損失が1877億円にのぼり、2年度は4755億円となると見込む。

 UNWTO(世界観光機関)はアジア太平洋地域の観光需要回復を10月以降と予想しており、九経調は米同時多発テロの発生時など過去の需要下落期と比較すると、観光需要の今年度内での回復は厳しいとみている。移動制限の緩和とともに国や県による観光需要の喚起策も本格化するとみられるが、九経調は、まず域内需要の取り込みが重要だと指摘した。

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