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【あすの県警を担う若きホープたち】サイバーセキュリティ対策本部・長瀬広大巡査部長(30) 

 ■デジタル分野 捜査をサポート

 昨年、県警に新たに設置された「サイバーセキュリティ対策本部」は、通称CSと呼ばれており、既存の部門に属さず、部門を横断した司令塔機能を担うデジタル分野のプロフェッショナル集団。CS設立当時から在籍し、最も若い世代として活躍しているのが、長瀬広大巡査部長(30)だ。近年、急増し、深刻化するサイバー犯罪に対抗するため、日々技術を磨いている。(浅上あゆみ)

 幼いころからテレビゲームで遊ぶのが好きだった。その一方で、「ゲームはどうやって作るのだろうか」と興味を持ち、大学は情報学部に進学して、プログラミングを学んだ。警察官になってからも、「学んだことを生かしたい」と思っていたため、CSを志願。念願かなって配属が決まったときは、「純粋にうれしかった」と笑顔で振り返る。

 ◆“警察一家”

 実は父も姉も警察官という“警察一家”。夜中に仕事の電話がかかってきたり、遅く帰宅したりする父の姿をずっと見てきた。就職活動のとき、父から進路についてあれこれとうるさく言われたことはなく、「警察官になろうと思う」と率直に伝えると、「いいんじゃないか」と喜ばれた。父親について「黙って背中で語る人」と、尊敬の念を一切隠さない。

 CSは、県警の組織を横断して、サイバーに関わる業務全般に携わっている。事件の関係先から押収したパソコンやサーバー、携帯電話などの電子機器を解析し、犯罪の痕跡を割り出すなど、犯人特定の捜査の一端を担っている。

 また、捜査業務で使用する資機材の整備や運用、サイバーの知識を持つ人材の育成なども重要な任務だ。ほかにも、サイバー捜査に使用する独自アプリケーションの開発や、捜査員に対してアプリを使った解析手法も教育している。

 長瀬さんの普段の業務は、県警内の解析に使用するパソコンの整備が中心。各部署から、ひっきりなしにかかってくる問い合わせの電話に、丁寧に対応する。「パソコンが起動しない」「削除されたデータを復元したい」など、問い合わせの内容はさまざまだ。

 ◆技術を磨いて

 「被疑者を特定する重要な手がかりがあるかもしれないので、それを見落とさないよう、相手の話をじっくりと聞いて理解する必要がある」と話す。問題が解決すると、困っていた相手から感謝されることも多く、「そういうときは『よかったな』と心から思う」という。

 CSに配属される以前は、管区機動隊員として、東日本大震災後の福島県での警戒警備活動や、伊勢志摩サミットの警備などに従事。その後、旭署地域課で勤務した後、今の職場に配属された。

 ◆夜遅くまで勉強

 配属早々、署の捜査員が「証拠品を解析しようとしたところ、うまくデータが読み込めない」とCSを訪れてきた。CSへは自ら志願したものの、これまでにやったことがない仕事だけに、正直不安になった。

 けれども、先輩とパソコンを一から分解して、試行錯誤しながら原因を探り、データを読み込むことができた。捜査員から「これで被疑者を捕まえられる」と感謝されたときに、「自分の仕事が県民の安全安心につながっているんだなと実感した」と振り返る。

 職場の雰囲気は和気あいあいとしていて、「先輩方の知識量や技術力はすごい。普通の人が見ても分からないようなデータから、経験とひらめきで犯罪に関わる痕跡を見つけ出し、捜査員をサポートしている」と目を輝かせる。自身も技術力を向上させるため、帰宅してから夜遅くまで専門書を開く日々だ。

 一貫して思いはこの分野を通じて県民の安全安心を守ること。「階級が変わっても、この部署に戻ってきたい」。複雑化するサイバー犯罪と戦う県警の未来を担っていく。

                   ◇ 

【プロフィル】ながせ・こうだい

 秦野市出身。平成24年に県警に採用され、小田原署地域課や管区機動隊、旭署地域課を経て31年4月からサイバーセキュリティ対策本部所属。座右の銘は、機動隊在籍時の大隊長の言葉「まかれたところに咲け」。趣味は草野球。

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