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国産コーヒー、南国の挑戦 鹿児島・沖縄で栽培広がる 高級ブランド化を期待

鹿児島県・沖永良部島産のコーヒー
鹿児島県・沖永良部島産のコーヒー

 飲料や商社の大手企業が支援し、国内で栽培したコーヒーの大量生産を目指す挑戦が九州・沖縄で広がっている。国内で流通しているのは南米などからの輸入品が中心だが、中国や東南アジアでの需要拡大で価格が高騰。高価格でも品質が優れた国産品を量産し、安定供給すれば地域産品の「高級ブランド」に育つと期待している。

 ■価格が年々上昇

 丸紅によると、近年のコーヒー豆の世界需要は年平均で2%程度増え、価格が上昇傾向をたどっている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で今年は消費量が冷え込む見通しだが、数年以内に世界でのコーヒー豆の需要が供給を上回り、品薄感が強まると予測する。

 コーヒー豆を平成30年から生産している鹿児島県・徳之島の農場は令和6年度に10トンの収穫を目指している。飲料メーカーの味の素AGF(東京)が土壌改良や生産設備支給などで支援しており、収穫量を令和元年度見通しの約100キロから順次引き上げる。農場を管理する「徳之島コーヒー生産者会」の吉玉誠一代表は「台風対策のために暴風に強い低木樹の品種を選び、しっかりしたコーヒーを作りたい」と話す。

 味の素AGFによると、コーヒー豆は年平均気温が20度で、一定の生育条件を満たした北緯、南緯それぞれ25度に囲まれた地帯「コーヒーベルト」でないと育ちにくい。

 徳之島はコーヒーベルトではないが、年間平均気温が約22度で温暖多雨のため栽培が可能という。栽培するコーヒー豆の品種の選定は丸紅が支援し、これまでにモカやブルボンなど約10種類を植えた。丸紅の梶原和幸飲料原料部長は「メードインジャパンの高品質なコーヒーを作り、高く売りたい」と意気込む。

 ■特産品に育てて

 沖縄県では、ネスレ日本(神戸市)が地元スポーツクラブ、琉球大(沖縄県西原町)と組んでコーヒー豆を栽培。琉球大で育成した苗木を昨年4月に沖縄県名護市の農場に移植し、5年に約7千キロの収穫を見込む。

 鹿児島県・沖永良部島で栽培されている豆を使った自家焙煎コーヒーは、県や県特産品協会が主催する「かごしまの新特産品コンクール」で平成30年の奨励賞を受けた。JUN建設(霧島市)が、自家栽培していた個人事業者と合併し、30年に約100キロを収穫した。担当者は「希少な国産コーヒーは高級店にしか出回らず、ブランド価値が上がる。新たな特産品としてPRしたい」と手応えを示している。

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